空気によるなめらかな口当たりがそのヒミツ
アイスクリームが凍っているのに氷のように固くならないのは、アイスクリームに混ぜられた空気の泡によるもので、氷ほど冷たく感じないのは脂肪の粒子によるものです。これらが、独特の組織と口あたりのよさを作ります。
空気の混入割合をオーバーランといい、例えば、1リットルのアイスクリームミックスに1リットルの空気を混ぜると2リットルのアイスクリームができ、オーバーランは100%となります。
一般的なアイスクリームのオーバーランは60~100%で、オーバーランの低いアイスクリームではコクのある風味になり、高いアイスクリームではフワッと軽い食感になります。
ソフトクリームのオーバーランは約40%前後、シャーベット系では20~40%くらいになっています。
均一に分散した組織による口溶けの良さ
アイスクリームは脂肪やたんぱく質、糖質、ミネラルなどの成分と、水、空気からできています。
その組織を拡大すると、氷や脂肪、気泡などが細かく均一に分散した状態になっています。さっと溶ける口溶けは、この組織からうまれます。
牛乳や乳製品によるコクのあるミルク風味
アイスクリームの主な原料は牛乳や乳製品です。乳製品には、クリームや脱脂濃縮乳などがあり、アイスクリームのコクやミルクの風味、滑らかさを作っています。