乳脂肪だけで作る場合
1:加温
生乳を35~50℃程度にくらいに温めます。温めることで粘度が低くなり、乳脂肪を短時間で効率的に分離することができます。
2:分離
遠心分離機でクリームと脱脂乳に分離します。
3:調整
ホイップ用やコーヒー用など用途に応じた乳脂肪率に調整します。製品によっては乳化剤や安定剤を加えます。
4:殺菌
クリームは高温短時間殺菌(HTST殺菌)や、または超高温瞬間殺菌(UHT殺菌)が行われます。殺菌後は直ちに10℃以下に冷却します。
5:エージング
10℃以下で8時間以上保持します。この間に乳脂肪の結晶化が進み、クリームの物性が安定します。
植物性油脂を使って作る場合
乳脂肪と植物性脂肪を合わせて作るものと、植物性脂肪だけで作るものがあります。
1:原料混合
使用する脂肪は、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、なたね油、コーン油、綿実油、米油などです。このほか、脱脂乳や脱脂粉乳などの乳製品と乳化剤、安定剤などを配合します。
2:予備乳化
脂肪球の分散を効果的にするため、45~65℃で加熱し撹拌します。予備乳化が不十分だと、均質化の際に脂肪球が不均一になり、凝集したりします。
3:均質化
大きな脂肪球を直径1~5マイクロメーター(1μm)=1/1000mm)以下の均一な粒子にそろえ、安定させます。
4:殺菌
高温短時間殺菌(HTST殺菌)や、または超高温瞬間殺菌(UHT殺菌)が行われます。殺菌後は直ちに10℃以下に冷却します。
5:エージング
10℃以下で8時間以上保持して脂肪を結晶させます。
HTST殺菌…80~90℃で10~30秒間
UHT殺菌…120~140℃ 2~10秒間