カマンベール、ブルーチーズはカビを利用した食品の代表です。これらのチーズに利用されるカビは、ペニシリウムという種類で純粋培養したものが使われています。
白カビタイプ
チーズの表面に白カビを植えつけて熟成させます。カマンベール、ブリー、バラカがその代表です。いずれもたんぱく質を分解する力の強い白カビが、表面から中心に向かって熟成させていき、表面は白いカビで覆われ、内部は黄色がかったクリーム状になります。
カビの種類は、ペニシリウム・カマンベルティやペニシリウム・カゼイコラムなどを使っています。
青カビタイプ
青カビは内部に青緑色の大理石状の縞模様を作り、ピリッとした鋭い刺激性のある風味が特徴です。他のチーズと違い、中心から外側へ熟成が進みます。ペニシリウム・ロックフォルティを利用したフランスのロックフォールやイタリアのゴルゴンゾーラ、イギリスのスティルトンは世界三大ブルーチーズとして有名です。
これらの有用なカビとは別に、家庭の冷蔵庫で保存中に表面にカビが生えることがあります。
カビが生えてしまうとチーズ本来の品質や風味が低下しますし、目に見えないカビの胞子が中まで入っていることもありますので、食べないでください。