コレステロールは、人間の体に存在する脂質のひとつで、細胞膜、各種のホルモンや胆汁酸を作る材料となり、体に必要なものです。2~3割が食事としてとり入れられ、7~8割は体内で合成されますが、その合成量は体内でうまく調整されています。
食事として日本人が1日に摂るコレステロール量は約300~400mg。また、パンに塗るバター1回分10gとするとコレステロールは21mgで、鶏もも肉(89mg/100g)や鶏卵(185mg/1個:50g)に比べると、それほど多くないことがわかります。このようなことから健康な人であれば、バターのコレステロール量を気にすることはないと言えます。
生命維持に大切なコレステロールですが、血中の脂質の値が基準値から外れた状態を「脂質異常症」と言います。特にLDLコレステロールは単独でも動脈硬化を進行させるため、注意が必要です。
いっぽう、コレステロールが不足した場合でも免疫力の低下を招いたり、脳出血の危険を増加させます。このことからコレステロールの役割や性質をよく理解して、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
牛乳・乳製品を意識したバランスのよい食事、禁煙や運動、減量を心がけましょう。