MEMBER

ミルクの未来を考える会

第5回小さな牛乳屋が目指す、“ニュー”ソリューション

講演後の意見交換

委員

(質問)

一牛乳ファンとして、武蔵野デーリーさんには何度か伺わせていただいていて、水牛のミルクも飲ませていただいたんですが、とても美味しかったです。
それで、やっぱりインドのお話がすごく興味深くて、インドと日本の飲み物の文化の違いっていうところが、すごく気になるなと思ってまして。
日本では、牛乳の消費が落ちた理由のひとつとして、ペットボトルでお茶を飲むようになったり、水やミネラルウォーターを飲むようになったり、飲み物の選択肢が多様化してきたこともあるのかなと思うんですが、インドでは牛乳以外にどんな飲み物が主流なのかとか、年代によって飲み物の文化がどう変わってきたのか、牛乳の立ち位置がどうなっているのか、もしご存じでしたら教えていただきたいです。

講師

ありがとうございます。文化的にかなり特殊なので、なかなか比較しづらいところもあるのですが、ミルク以外にも当然いろいろあって、例えば、ちょっと変わった味のコーラみたいな謎の飲み物や、日本では見ないような飲み物がたくさんあります。その中でも圧倒的に飲まれてるのはチャイです。インド滞在中に現地の人たちと時間を共にしましたが、1日に5~6回チャイを楽しむ文化があって、休憩=チャイを飲む、みたいな感じなんです。日本人が昔タバコを吸っていたような感覚で、チャイを飲むのが憩いの時間になってる。だから、基本的にはミルクの量が多いですね。
あとは街中にミルクスタンドやチャイスタンドが多く、気軽にチャイやミルクが飲めますし、キオスクなどの小さなショップでもミルクが売っています。また、街中でミルクを配達するミルクマンがいるのですが、そういう人が屋台で売っているケースもあります。
あとはラッシースタンドや、スパイスのきいたミルクのアイス「クルフィー」なども街中で売っています。
また、アプリで「牛乳1本欲しい」って頼むと、30分以内に届くんですよ。向こうではAmazonもそんな感じで、非常に進んでいます。みなさんもご存知のようにIT技術がとても進んでいる国です。他方で、あまりいい話ではないですが、カースト制度の名残があり、搾乳や牛の世話など汚れる仕事や配送などは、安い賃金で働く人たちが行うことが少なくありません。そういった背景もあり、ミルクが気軽に手に入るということもあったりします。
ただ、やっぱりチャイが多いんじゃないかなっていう感じですね。そのかわり、冷たいミルクはあまり飲まれない印象です。

委員

(質問)

そのままでは飲まない?

講師

そもそも冷たいミルクは飲まない人が多いですね。

委員

(質問)

文化が本当に違うんですね。チャイは子供も普通に、大人から子供までという感じですか?

講師

子どものカフェイン摂取はインド人も気にしているので、本当に小さい子には飲ませないらしいですが、ある程度大きくなったらチャイを飲んでいましたね。ただ、若い世代では海外の影響でコーヒーを飲む文化も広がっていると聞きます。

委員

(意見)

ありがとうございます。勉強になりました。

委員2

(質問)

日本の地図に牧場が記載されていたのですが、これはかかわってきた牧場という意味ですか?

講師

行ったところの一部ですね。大体は使わせてもらってるところです。

委員2

(質問)

北海道の牧場に行ってらっしゃるのが多かったようですけど、北海道の牧場は放牧系の牧場が多いということですか?

講師

概ねそのような傾向ですね。ちなみに、北海道全体で見ると、北海道庁の発表っていうのが、私たちが扱っているような放牧と定義されるような牧場を統計的にカバーしてるわけではないんですよね。なので正確な数字はわからないのですが、だいたい1割弱くらいが放牧なんじゃないかって言われています。そう考えると、やっぱり放牧はまだ主流ではないんじゃないかと思います。

委員2

(質問)

クラフトミルクとして使いやすい特徴のある牧場が放牧には多いと受けとめていいんですか?

講師

放牧だと飼料として牧草以外にもそこに自然に生えてるものを牛が食べるじゃないですか。そういう意味で、飲んでみると味に地域ごとの特徴が出やすいなと、自分は思いますね。

委員2

(質問)

ミルクのフリーズドライで伺いたいんですけど、これって何に使うんですか。

講師

これはずっと悩んでいます。いろんなシェフに試してもらったのですが、究極でいうと、安めのヨーグルトに入れると一番おいしいとわかりました。

委員2

(意見)

ああ、リッチな味になる。

講師

そうなんです。すごく美味しいものに入れると、意外と味の違いがわかりにくいという悩みがあります。高級な昆布をカップヌードルに入れると美味しくなるみたいな話に近いというか(笑)。味の変化を楽しむ意味では、そういう使い方も美味しいんですけども、普通のヨーグルトに入れても十分美味しいです。
あと、今うちでやってるのは、コーヒーにそのまま入れるという使い方ですね。水分を加えれば美味しいミルクに戻るので。脱水されているので、水ではなく、例えば、果汁で戻しても美味しくなるということが多いですね。

委員2

(質問)

脱脂粉乳などとは全く違うんですか。

講師

脱脂粉乳と比べると、やっぱり味の違いが出ると思います。脱脂粉乳は、高温で処理されるので、どうしても味が変わったり、香りにクセが出たりすることがあります。フリーズドライの場合は、一度マイナス30度にしてから、40度くらいで処理しているので、低温殺菌の温度以上には上がらず、全く臭みが出ません。水で戻したときにも、いわゆる高温殺菌っぽい香りはまったくしないので、そういうにおいが苦手な方や、シンプルに生乳に近い香りが好きな方には、すごくきれいな味に感じてもらえると思います。

委員2

(意見)

見た目が似ているから、差別化がちょっと難しいですね。

講師

そうなんです。正直なところ、今ミルふりを使ってくれてるのは、星付きの高級レストランなんです。そういうところじゃないとなかなか費用的に厳しいということがあります。
食材って、メインディッシュにはしっかりお金をかけるのですが、副菜的なサブの部分には、なかなか予算を割けないことが多く、2~3万円くらいのコースになると、ようやくそういう食材にもこだわれるようになると思います。
そういう意味で、一般の方に広くこの魅力を伝えるには、どうしても価格の面で難しさを感じますね。

委員3

(質問)

東京農工大学の牛乳について、アニマルウェルフェアを意識しているとおっしゃっていましたよね。最近よく「動物福祉」という言葉を耳にしますが、おっしゃっていたように、牛乳の生産を文化的な意味でも広く知ってもらうためには、このアニマルウェルフェアの考え方を知ってもらうこともすごく大事だと思うのです。
そこで、ご自身が「この条件だったら、しっかりアニマルウェルフェアを意識して牛乳をつくってるな」と思われるような、そういう条件って何かありますか?たとえば、牛が過ごす環境だったり、食べ物だったり、生産量や搾乳量など、いろいろあるかと思うんですが、大事だと考えていらっしゃるポイントがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

講師

アニマルウェルフェアについては、たぶんいろんなところに書かれていると思うので、そこをどうこう言うつもりはないです。ただ、ちょっと話がずれるかもしれませんが、一つ気をつけなきゃいけないなと思うところがあり、アニマルウェルフェアってすごくヨーロッパ的な視点だということです。今、自分はむしろヨーロッパ以外の国をいろいろ回っているのですが、ヨーロッパ的な価値観をそのまま他の地域に押しつけているような違和感を覚えることがあります。たとえばインドに行くと、もちろん良くないことなんですけど、牛を叩いたりする場面もあって、ひどいところでは棒で叩いたりすることもあり、そういうのは論外だとしても、牛ってすごく宗教的に大切な存在で、雄か雌かだけじゃなくて、雄でも年齢によって呼び方が複数種類あり、文化的に深く根づいているのです。だから、ヨーロッパ的な「これがアニマルウェルフェアの基準です」というのをそのまま当てはめるのは、ちょっと違うんじゃないかなと思っています。それに、たとえば脱炭素とか自然循環の観点から「酪農ってどうなの?」という議論もありますよね。でも、家畜の文化って1万年くらいの歴史があって、人間の暮らしや食とどう結びついてきたかっていう背景があると思います。だから、もっと文化的な視点も含めて「牛とどう関わるか」を考えることが大事なんじゃないかなと思っています。
アニマルウェルフェア協会の方が言っていることも、それはそれで大切だと思います。ただ、僕自身は「この項目に合ってるかどうか」みたいなチェックはあまりしていなくて、それよりも牧場主がどういう視点で酪農に向き合っているのか、その中で牛をどう見ているのか、そういうところに興味があります。あくまで個人的な感想ですけど、そういうふうにアニマルウェルフェアを捉えていますね。
また、いいなと思うのは、東京農工大学は子牛を全部学生が飼ってるんですよね。普通、大学の牧場って飼育員さんがいて、大学生が飼ってるわけでも、教授が飼ってるわけでもないことが多いと思います。でも、ここでは子牛に関しては、学生サークルが自分たちで飼っています。いろいろな牧場があると思うのですが、そういうふうに学生が小さい頃から飼うから、牛がすごく人懐っこくなるんですよね。だから、学生が牛とすごく向き合ってるっていう意味でのアニマルウェルフェアをすごく感じます。もちろん、さっき書いていたようにフリーストールにするとか、なるべく牛にストレスをかけないようにするっていう配慮もありますけど、そういう学生との関わり方が、すごく印象的なんです。

委員3

(意見)

ありがとうございます。学生さんにかわいがられているということですね。

講師

そうですね。ほほ笑ましい感じがすごいありました。

委員4

(質問)

私は、産業動物になっているペット犬のエディターの仕事が多くて、アニマルウェルフェアにもすごく興味があります。アニマルウェルフェア、動物福祉の指針として「5つの自由」ってありまして、それは飢え・渇きからの自由、不快からの自由、痛みや障害・病気からの自由、恐怖や抑圧からの自由、そして正常な行動を表現できる自由。この5つが、ひとつの指標になるのかなと思っています。木村さんは放牧の牧場を中心に取材され、お付き合いされていますが、そういう牧場ってけっこうこの「5つの自由」を満たしているんじゃないかなって感じています。牧場主さんたちは、アニマルウェルフェアとか動物福祉っていう言葉を意識して取り組んでいるのか、それとも、昔から自分たちが自然にやってきたことが、結果的にアニマルウェルフェアに合致していたっていう感じなのか。そのあたり、どうなのかなって、ぜひお聞きしたいです。
あと、ペット関係の仕事をしているので、「推し牛」っていう取り組み、すごく面白いなと思いました。やっぱり「うちの子」っていう意識を持つと、自分ごとになるじゃないですか。そういう意味でも、すごくいい取り組みだなって思ったのですが、産業動物って、いつか引退のときが来てしまって、役目を終える瞬間があるので…。
せっかく応援していた「うちの子」が、そのあとどうなっちゃうのかというのは、ちょっと気になるところで。気分が乗ってるときはすごく応援できるんですけど、その先までちゃんと追いかけられるかなっていうのが、飼い主的な発想として、思いました。

講師

ありがとうございます。一つ目の話でいうと、いろんな方がいらっしゃるのですが、もともと放牧をされている方って、そういう意識を持っている方が多いんですよね。だから、自然とそういう飼い方をしています。アニマルウェルフェアという言葉も、なんとなく周辺で聞いたりしていて、認証制度があるなら取ってみようかな、という方もいます。
逆に、そういう意識はなかったが、認証制度があるのを知って、それをきっかけに一つひとつ見直していって、アニマルウェルフェアをちゃんとやっていこうっていう流れになっているところもあります。なので、いろんな形があるなと思います。
ただ、アニマルウェルフェア自体が、日本ではまだそんなに広がっていない感じもあって、どこまで全体に広がっていくのかは、まだわからないところです。今のところは、一部の人たちだけが取り組んでいるっていう印象がありますね。

委員4

(意見)

ニワトリだと平飼いの卵とか結構あるじゃないですか。牛乳とか乳製品、肉もそうですけど、一つ売りになるというか、推しになるかなというのは思っているんですね。だから、そのあたりをうまくみんなに知ってもらうという意味でも、やっていけたらいいのかなと思いました。

講師

そうですね、うちのお店でもアニマルウェルフェアですかということを聞くお客さんは結構多くて、意識が高い方が来ています。ただ、売る側ですごい難しいなと思うのは、認証がついてる、ついてないかは、買うときの判断にはなるかもしれないですが、じゃあ味にどう影響してるかというのはわからないですよね。鶏のアニマルウェルフェアを研究されている方に話を聞いたのですが、鶏だと味的にこういう因果関係があるよとまだ言えないらしいんです。だから、一部の人は関心があるんですけど、アニマルウェルフェアは売るときにすごい難しいと思います。

委員4

(意見)

そうですね。今、ペットの業界でも動物福祉というのがキーワードになっていて、一般に犬、猫を飼う中でもそういうのが出てきているので、結構それに興味を持っている人は多いなと思います。

講師

そうですね。吉祥寺もそれこそペット好きの方が多い。

委員4

(意見)

お店もいっぱいありますよね。

講師

そうなんです。だから、犬を飼っている方が来られますが、本当にそういう視点で見てくださるので、いろいろ質問されることも多いです。そういうのを通じて、僕らも「ああ、やっぱり大事なんだな」って、すごく感じますね。それから、二つ目の話はまさにその通りで、今ちょうど「第二弾」として須藤牧場さんと一緒に取り組んでいるところです。新しいものをつくるために支援してくださる方がいて、その方のために牛のぬいぐるみをつくってるんですけど、「どこまでやるべきか」っていうのは、すごく悩むところです。たとえば、尻尾の毛をぬいぐるみに移植しようかとか、もし牛が亡くなったら、それを焼いて天国に送るところまでを活動に含めるのかどうか、そういうことを真面目に話し合っているんです。でも、やっぱり答えはないんですよね。そこまでやるのも一つの形だとは思うのですが、一方でぬいぐるみっていう「デフォルメされた存在」にそこまでの意味を持たせていいのかどうか、っていうのは、ちょっと悩んでいるところです。

委員4

ありがとうございました。

委員5

(感想と質問)

感想ですが「ミルクの味の違いを価値化する」という視点って、本当に当たり前のようで、実はずっと見過ごされてきた部分だったんだなと気づかされました。そこに着眼されたのは、すごいことだなと思いました。感想の二つ目ですが、実は私、木村さんをこの講座の講師にずっとリクエストさせてもらっていたんです。海外の乳製品事情も知りたかったので、今日は本当に勉強になりました。というのも、日本ってミルクや乳製品に関しては後発国だと思っています。私はヨーグルトマニアなので、どうしてもヨーグルト目線で語ってしまうんですが、ずっと昔から牧畜をしてきた国々の人たちが見ている発酵乳と、私たち日本人が見ているヨーグルトって、絶対に違うところがあると思うんです。
特に、土着的に保存食として発酵させる必要があった人たちが見ているヨーグルトと、商業的な「健康」みたいな付加価値をつけて経済的に取り入れてきた日本のヨーグルトとの違いには、すごく興味があります。今日はインドのミルクの考え方なども聞かせてもらって、私自身も新しいヒントをいただきました。
前の方の質問と少しかぶってしまうかもしれませんが、「わが家牧場」についてお聞きします。若い子たちが牛から搾ったミルクを「気持ち悪い」と感じるという話を聞いて、私もすごく衝撃を受けました。それに対して、かわいらしいぬいぐるみで愛着形成するというのは、すごく敷居が低くて、誰でも取り組めそうだし、手に入れたくなるような魅力があると思います。ただ一方で、ちょっと古い言葉になりますが「ディズニフィケーション」という概念を思い出しました。20年くらい前に言われていたと思うんですが、生き物のにおいや排せつ、よだれ、危険性、そして死といったものを排除して、動物を愛するという考え方ですよね。それを思い出しながら聞いていて、ぬいぐるみを通して初めて牛と対面した子が、実物の牛を見たときに感じるギャップって、すごく大きいんじゃないかと思ったのです。そのぬいぐるみによる愛着形成から、実際の酪農の本質理解へどう導いていくのか、そのあたりをどのように捉えていらっしゃるのか、お聞きしたいです。

講師

すごく深い質問をありがとうございます。これまでいろいろケーススタディをしてきて、「体験としてどうやったらいいのか」というのはずっと考えてきたのですが、必ずしもぬいぐるみから入るっていうわけではなくて、もともとの発想としては「牧場に行った体験をどう継続させるか」というところにあったのです。ただ、おっしゃるように、ぬいぐるみから入る方もいるので、そういう方が現地に行ったときにどう感じるのかっていうのは、すごく気になるところではあります。そこが本質的にどこまで解決できるのかというのは、正直、やりながら見ていくしかないなと思っていて、まだはっきりとはわからないですね。それと、さっき話した「推し活」的なものを牛でやるっていう取り組みについてですが、推し活とこの取り組みの唯一の違いは、「食べるものが入る」という点だと思っていて。そこに「本当においしいもの」が加わることで、また違う価値観が生まれるんじゃないかなと思うのです。その「気持ち悪さ」を「おいしさ」が超えてくれるのか、「かわいさ」が超えてくれるのか、そのあたりを今、試行錯誤しているところです。とはいえ、やはり難しいなとは思っています。現場に行って、においが強かったりすると、なかなか好きになりづらいっていうのもあると思うので、そこは本当に難しいところですね。

委員5

ありがとうございます。

委員6

(感想と質問)

今日はありがとうございました。たぶんこの会場の中で、木村さんのお店に一番通っているのは私じゃないかなと思っているんですが、お店が始まったときから「新しいミルクのニュースターが現れた!」っていう感じで、いつも楽しく会話させていただいています。クラフトミルクという単一牧場の牛乳を東京で販売するということ、それ自体が本当にすごいことだと思いますし、それを土台にして、次々と新しいことをしなやかに、しかもスピード感を持って展開されているのが、本当に素晴らしいなと感じています。今日の会では、アニマルウェルフェアに関心のある方が多かったと思うのですが、私はチーズの仕事もしていて、酪農家さんを回ることも多いです。木村さんが訪れているような放牧中心の牧場とは違って、私は都府県にある小さな酪農家さんを回ることが多いのですが、そういったところでも、たとえ牧草を作っていなくても、買い餌だったとしても、皆さんが一頭一頭と向き合っている姿勢があって、それが、私が見ている限りでは、酪農家さんが実践している唯一無二の、そしてとても大切なアニマルウェルフェアの考え方なんじゃないかと思っています。ヨーロッパとは少し違うかもしれませんが、たとえば牛をつないで飼っていたとしても、それが悪いとは一概には言えなくて。「毎日顔が見られて、声がかけられるからこの飼い方なんです」とおっしゃる方もたくさんいらっしゃるんですよね。木村さんも少し触れていましたけど、一般の生活者とミルク、牛乳との距離がすごく遠くなってしまっているというのは、イメージづくりの問題もあるのかなと思いながら、今日のお話を聞いていました。それから、今日のお話の中で出るかなと思っていたのですが、ミルクから始まって、ヨーグルトも始められて、そして今度はチーズも販売されるということで、そのあたりの展開がどうなっていくのか、個人的にすごく興味があります。ぜひお聞きしたいです。

講師

改めて思うのは、牛乳もそうですけど、チーズに関しても「ミルクのこだわりをどう出すか」っていうところにこだわっている方が本当に多くて。だから、そういうこだわりを持ってチーズづくりをしている方々を、ミルク屋として紹介していけたらいいなと思っています。というくらいの感じですかね。
チーズに関してはもう本当に素人なので、まだまだこれからです。それこそ教えてもらうのもそうですし、ヨーロッパを回りながら、もっといろんな価値観を自分の中に集めていかなきゃいけないなと思っています。どうしても今は「味」からしかチーズを見られていないので、もう少し違う見え方ができないかなと、模索しているところです。あまりいい答えになっていなくて、すみません。

委員7

(質問)

この会場には、ミルクや牛乳、チーズ、ヨーグルトの専門家の方がたくさんいらっしゃると思うのですが、私は新聞記者で、ただの素人なので、ちょっと教えていただきたいことがあります。
クラフトビールからクラフトミルクへ、というようなお話だったかと思うのですが、そういうものを広めたいという思いがあると伺って。でも、ビールは私もそんなにたくさん飲むほうではないですけど、3杯くらいは飲めるのです。でもミルクって、やっぱりそんなにたくさん飲めるものじゃないですよね。この飲み比べも、一回飲んだら「すごく味が違う!」と皆さんおっしゃっていましたけど、ごめんなさい、私はそこまで舌が肥えていないので正直そこまでの違いはわからなくて。それで「クラフトミルクってどうなんだろう?」ってちょっと思ったのです。もちろん、酪農家さんを応援したいという気持ちもあると思うのですが、味の違いで価値を感じるというのは、やっぱり皆さんのように舌が肥えている方じゃないと、なかなか難しいのかなと感じました。それに、牛乳って季節によって味が変わってきたりしますよね。なかなか一貫性を保つのが難しい飲み物だと思うので、そのあたりも含めて、クラフトミルクとしてどう捉えていらっしゃるのか、お聞きしてみたいです。

講師

そういうご意見ももっともだなと思います。他方で、うちの店でやっている限りでは、味の違いをしっかりわかってくださる方もいらっしゃるので「まったく伝わらない」というほど市場として厳しいとは思っていないです。それよりも価格が高いという点のほうがハードルとしては大きいなと感じています。だから「もっと広げて、いろんなところでたくさん展開しましょう」とは、なかなか言いづらいところがあるのです。価格がもう少し安ければ、もっとできることがあるんじゃないかというのは、自分の中での感覚としてあります。ビールの話でいうと、たとえば、クラフトビールが人気になった初期は、みんなが味の違いをわかっていたかというと、全然そうじゃなかったと思います。日本では、クラフトビールという名前がなかった時代には、地ビールと言われるくらいで、どんなバリエーションがあるかとか、どんな香りがあるかなんて、誰もわからなかった。それを「クラフトビール」というカテゴリーとして定義づけして、ストーリーも含めて共感できるようにしたことで、差別化ができるようになったと思います。マーケティングがしっかりしていたからこそ、できたことなのだろうと思っています。実際、ブルックリンラガーの方の本を読むと、そういう手法がいろいろ書かれていて、すごく参考になります。そういう意味で、味だけでなく、製造方法や、製造者などのルールをつくることが大事だと思っています。味だけで勝負するとなると、違いがわかる人って絶対に少ないと思うのです。だからこそ、時間をかけて、制度設計も含めて作っていくことで、解決できることなんじゃないかなと。ただ、おっしゃるように、牛乳はそんなに簡単ではないですよね。価格の問題もあるし、賞味期限の問題もあるし、いろんな課題があるので、やっぱり難しいなとは思っています。

委員7

(意見)

ありがとうございます。確かにそうですね、クラフトビールが最初に出てきたときに、こんなにいるのかという感じでしたけれど、言われてみれば、今すごいですもんね。

講師

PR業界ではよく言うことですが、いかにカテゴリーをつくるかというのが大事で、人間ってやっぱりカテゴリーで判断したりすることが多いと思います。だからといって、自分でクラフトミルクという名前をつけているわけではなく、イギリスで知ったので、それを活用しているだけなのですが、ちゃんとそういうネーミングをカテゴリーネームにしていくことが大事だなと思っています。

委員7

ありがとうございました。よくわかりました。

講演後の意見交換の様子

乳協

ありがとうございます。次にご出席いただいている乳業メーカーの皆様からの質問や意見、あるいはコメントなどをいただければと思います。まずクラフトミルクに関連する視点からコメントをいただきたいなと思っております。

メーカー1

集乳量が一番少ない弊社からお話しするのは大変申し訳ない気持ちもあるのですが、現在は那須高原、信州高原、阿蘇高原という三つの地域の牛乳を出していて、地域を限定して販売しています。もともとお菓子の原料として乳製品が必要だったことから始まった会社で、地域の酪農家さんを集めてスタートし、最終的に一つの会社になりました。現在はなかなか、細々としかできていないのですが、もともとは地域の酪農家さんが一生懸命育てている牛を大切にして、牛乳をつくりたいという思いがあって、それが那須や信州といった高原のいい立地を活かして商品化された、という経緯があると思っています。今日のお話を聞いていて、スモールスタートで始めて、それに共感する人たちが集まって大きくしていくという流れが、SNSの発達もあって、お客様にすごく共感して受け入れてもらいやすい時代になっているなと感じました。弊社としても乳製品に限らずそういった形で商品を届けていきたいという思いはあるのですが、会社の方針としては「マスで売る」というのが基本になっているので、なかなかうまくいかない部分もあります。ただ、いわゆる大手と言われる会社であっても、スモールスタートで始めてプロジェクト的に回していって、売上は決して大きくなくても、共感と利益が生まれるようなモデルケースをつくっていただけると、すごく参考になります。ぬい(ぐるみ)活や推しの話もありましたけれど、推しってそれだけで成り立っている部分もありますよね。一つ一つは小さくても、みんなの熱量が高くて、合わせるとすごく大きなマーケットになる。だから、商売だけを前面に出すのではなくて、そういう熱量を活かした形ができたらいいなと思っています。どうしても「マスで売る」というのが私たちの使命になってしまう中で、「小さく売って、それをたくさんつくる」、そして「それを全部回していく」という考え方は、すごくヒントになるなと思いました。私はマーケティング担当ではないので、直接関わることはできないのですが、実際に牛乳の製品を考えている立場として、今日のお話は一つのヒントになりました。感想だけになってしまって申し訳ないのですが、スモールスタートから熱量のある人たちで大きなうねりをつくっていくという流れを、ぜひもっと力強く進めていただいて、私たちが「真似したい」と思えるような存在になっていただけたら嬉しいです。ありがとうございました。

メーカー2

弊社では、たとえば「きんたろう牛乳」や「いせはら地ミルク」といった、神奈川県産の牛乳だけを使った商品を出しており、北海道では根釧地区(釧路や根室のあたり)で、いわゆる循環型酪農という形で、夏の間に放牧している牛から集めた「夏の牛乳」などもつくっています。今は「百年の季(とき)」という名前で出しているんですが、売れるかどうかは別としても、すごくこだわりのある牛乳をつくっているところに、個人的にすごく共感できました。
牛乳ではないですが、工房もありまして、ノルマンディー種の牛を使ったカマンベールをつくったりと、ちょっと変わったこともやっている会社なんです。クラフトという言葉を使っているわけではないのですが、すごく近いところがあるなと感じていて、いわゆる「クラフトミルク」という文化がもっともっと根づいてくれるといいなと思いました。

乳協

次は、かつて放牧牛乳を生産・販売していることもあり、まだ有機牛乳なんかも生産・販売され、そういう意味で今も新しい価値の創出という点でさまざまな取り組みを行っているメーカーだと思いますが、そういう観点から何かお話いただければと思います。

メーカー3

4種類の牛乳、それぞれに味わいやコク、香りがあって、一つ一つ違っていて、非常に勉強になりました。改めて、ありがとうございました。オーガニック牛乳についてのお話がありましたが、当社も北海道のある場所で、ほんの数軒の農家さんがつくっている「北海道限定のオーガニック牛乳」を販売しています。大量生産できるようなものではないので、北海道限定という形で、引き続きその価値をお伝えできるよう取り組んでいるところです。それから「新しい価値への取り組み」というお話がありました。牛乳は違うかもしれませんが、生乳の有効活用という観点で言いますと、神奈川県に、廃棄間近の食材を活用してクラフトミルクを製造している会社があります。今年の3月に、そちらの会社と連携しまして、当社らSNF原料、つまり脱脂粉乳を提供して、「クラフトミルクサワー」という形で商品を販売しました。こうした乳製品の有効活用については、今後も取り組んでいけたらと思っています。

乳協

ありがとうございます。
次に、ニューソリューションとして木村さんは代官山にグリークヨーグルト専門店をスタートさせたとのお話がございましたけれども、パルテノを生産・販売していて新しい価値創出という観点からどのような取り組みをされているのかなど、共有いただければと思います。

メーカー4

グリークヨーグルトについてですが、弊社でも「ギリシャヨーグルト パルテノ」という商品を出しております。これはまさに“新しい価値の創出”という観点から始まったもので、発売当初はデザート系の濃厚なヨーグルトとして売り出していました。それが最近では、「タンパク質をおいしく効率よく摂れる」という健康価値の側面が注目されるようになり、その点を訴求し販売が伸びている状況です。
さらに最近では、健康価値にもう一歩踏み込んで、介護施設等向けにサイズを少し小さくしたパルテノを卸しています。なぜそれが支持されているかというと、通常のヨーグルトはやわらかいものが多く、高齢の方がスプーンですくって食べる際にこぼしてしまう可能性があるんですね。そういった点で、ご高齢の方が不足しがちな栄養が摂れるという健康価値に加えて、物性的な「落ちにくさ」が新たな価値として受け入れられています。パルテノはヨーグルトを3倍濃縮しており、濃密でクリーミーでスプーンから落ちにくいので、「高齢の方にも食べやすい」ということで、より年齢層も幅広く多くのお客様に支持をいただいています。
最後に、皆さんのお手元に、水色の「milushi みるし」というパンフレットを置かせていただいているかと思います。これは弊社の新規事業創出プログラムがきっかけで立ち上げられた、酪農系のウェブメディアです。企業をアピールするというよりも、酪農や乳、酪農業界の未来につながる情報であれば、社内外問わずライターとして参加していただけるメディアになります。
今日委員としてご参加の方々にも既にご参画いただいていますし、ぜひ木村さんとも何かご一緒できることがあればと思っています。委員の皆様はもちろん、ペンクラブの記者の皆さん、他の乳業メーカーの皆さんとも一緒にこのメディアをつくり上げていけたら、それこそ「新しい価値の創出」につながる情報発信ができるのではないかと思っています。

乳協

ありがとうございました。
木村さんの講演の中で牛のぬいぐるみなどが届くというお話もありましたけれども、その連想なんですが、おもちゃのバンダイとのコラボでガシャポンにミニチュアチャームを提供されていることを思い出しました。関連して価値創出の取り組みをぜひコメントいただければありがたいと思います。

メーカー5

弊社では、商品のブランドを使ったポーチやミニチャームなどを展開しておりまして、非常にご好評いただいています。また「牧場の朝ヨーグルト」シリーズのオリジナルキャラクターのLINEスタンプを提供しており、こちらもとても人気があります。こうした取り組みは、商品のブランドを活用した企業コミュニケーションの一環であると思っています。
そして、今年は弊社が創業100周年ということで、全国でミルクフェスティバルを開催しています。今日のお話にもありましたが、まさに「ミルクに触れていただきながら、私たちの感謝をお客様に伝える」というイベントです。
その中のコンテンツとして、乳搾りやバターづくり、工場見学などがあり、どの会場でも非常に人気で、すぐに予約枠が埋まってしまう状況です。やはり、普段なかなか体験できないことをお子さんに経験させたいという親御さんのニーズが高く、牛に触れる機会やバターの作り方を知る場として、とても価値があると感じています。
今日行った「利きミルク」もそうですが、弊社のイベントで行っているのは、産地別ではなく、弊社の工場でつくっている牛乳や乳飲料を飲み比べていただくものです。牛乳と一括りにされがちですが、成分無調整乳と成分調整乳では味が違うことを知っていただく機会になっています。今年実施いたしましたミルクフェスティバルを通じて、こうした「いろいろな切り口でミルクに触れていただく機会」を企業として継続的に提供していく必要があると、改めて強く感じています。

乳協

ありがとうございます。
本日はフリーズドライ製品、ミルふりについてもご紹介いただきましたけれども、御社が生産する全粉乳とは競合関係にあるような気もいたしました。コミュニケーション、ほかを含めて何かコメントをいただければと思います。

メーカー6

ファシリテイターからお話しいただいた「ミルふり」と「全粉乳」についてですが、弊社にも牛乳を粉状にした「全粉乳」という製品がございます。「ミルふり」もフリーズドライで粉状にされているとのことで、成分的には似ている部分もあるのかなと感じました。ただ、弊社の全粉乳はどちらかというとお菓子やパンづくりなど、加工向けの用途が中心で、ミルクのコクや風味も、素材を引き立てる「サポート役」のような立ち位置です。一方で「ミルふり」の商品は「主役」になれるようなお味なのではないかと、お話を伺いながら感じました。全粉乳はレシピに組み込んで使う必要がありますが「ミルふり」の製品は、気軽にぱらぱらっと振りかけるだけで味がぐっと引き立つとのことで、ちょっと価格は高めと伺いましたが、お子さんでも簡単にアレンジレシピを楽しめて、よりおいしいデザートに仕上げられるのではないかと思いました。

乳協

武蔵野デーリーさんは、牛乳販売店とのことでしたけれども、販売店政策とか取り組み、未来展望などを含めてコメントをいただけるとありがたいと思います。

メーカー7

今日牛乳を4種類飲ませていただいて、その中に東京農工大学の牛乳がありました。当社には獣医師の従業員が何人かおり、今は長野の松本を中心に診療活動をしています。東京農工大学のOBも何人かいて、今年の初めに大学の研究室に顔を出してきました。お話にあった牧場はキャンパスの端のほうにあるんですね?私も探したのですが、ちょうど冬休みで、学生もほとんどいなくて、誰にも聞けなかったものですから、結局たどり着けなかったんです。今のお話を聞いて、何としてでも見つけて見学できたらよかったなと。また機会があれば、ぜひのぞいてみようと思っています。
当社も宅配をやっていますが、販売店さんも高齢化が進んでいて、かなり減ってきている状況ではあります。ただ酪農乳業の持続的な発展のためにも、飲用牛乳には力を入れていまして、販売店さんにはまだまだ頑張っていただきたいと思っています。お宅に一軒一軒配達するのもそうですが、幼稚園や保育園、病院給食など、いろんなジャンルに配達していただいているチャネルですので、牛乳の飲用習慣の定着に非常に貢献していただいていると思っています。ですので、引き続き力を注いでいきたいと思っています。
創造の部分ですが、大きなことをやって劇的に変えるのは難しいですが、骨密度を測ったり、血管年齢を測ったり、そういったイベントに販売店さんと一緒に出て、地道に一軒一軒宅配できるところを伸ばしていきたいという思いで取り組んでいます。
我々はまだ瓶牛乳を扱っています。瓶牛乳を扱うメーカーさんもかなり少なくなってきていますが、やはり瓶でしか味わえない感覚というのがあります。中身は同じなんですけどね。ですので、できる限り続けていきたいと思っています。ちょっと取りとめのない話になってしまいましたが、以上です。

講師

ありがとうございます。ちなみに東京農工大学のミルクは御社に売ってるはずですね。

メーカー7

はい、いただいています。

講師

私たちも、もともと牛乳配達業をやっていたのですが、今は自分たちでは配達する力がありません。近くに牛乳の販売店さんがあるのですが、複数のメーカーのミルクも扱っており、その延長として、うちのミルクも扱ってもらうことになりました。自分たちにはリソースがない一方、販売店さんも独自の商品が欲しいというご希望もあり、そういうところで連携しています。足りないものを補い合い、みんなでやっていけたらと思っています。

乳協

私、東京農工大学の出身でして、実は昔、けっこう搾っておりました。

講師

あそこで。

乳協

そう、40年前の話です。懐かしい気持ちになりました。今日牛乳を飲ませていただいて、アニマルウェルフェアなどいろんな考え方が取り入れられており、成分も見させてもらいましたが、当時とはずいぶん違っているなという印象を受けました。その後卒業して乳業会社に入りまして、酪農係として全国の酪農家を1000戸ほど回り、飼料販売や搾乳指導等をさせてもらっていました。そのときに問題だったのが、異常風味ですね。農家によって味が違う、地域によっても違うということを経験しました。
その後、「おいしい牛乳」の販売に関わることになりまして、製法ではなく、生産地の集乳ローリーごとにサンプルを採取し、どのローリーが適合するかというプロジェクトチームにたずさわっていました。「おいしい牛乳」の全国展開に携わったのですが、産地やローリーによって味がまったく違うということを知り、全国ブランドとして味をある程度統一するために、ローリーを指定しながら拡大を図ってきたという経緯があります。
その後、北海道に異動しまして、最近までオーガニック牛乳の現地指導や方向性づくりに関わっていました。配合飼料のうち、有機飼料というのは、日本ではほとんど生産されていなくて、以前は全量アメリカから輸入し乳牛に給与していました。でも、やはり国産を目指すべきだということで、自分たちの圃場(ほじょう)で、100%国産の自給飼料で生乳を生産するプロジェクトを2年前から始めて、風味や生産性への影響などを検証しているところです。
1年半前に日本乳業協会に来まして、こうした取り組みを続ける中で、大手メーカーでは味の統一が求められる場面も多く、たとえば学校給食などでは産地の違いにより、いつもと味が違うとクレームにつながることもあります。でも、逆に一つ一つの牧場の風味の違いを消費者にしっかりと伝えることができれば、異常風味の問題も一つの解決策に向かうのではないかと。立場や視点を変えてみると、非常におもしろい取り組みだなと感じました。
広くいろんな地域の牛乳を紹介していくことも大切だと思います。たとえば、これはジャージー種で低温殺菌されていますが、一般的な牛乳でもおいしいものはたくさんありますので、そういったものもぜひ紹介していただきたいと思いました。

乳協

まだまだ意見交換を相互にやっていただきたいなと思っていたところですけど、ほぼ予定の時間となっております。
最後に、本日皆様からいただいたご意見やコメントに対して、木村さんから総括的なコメントをいただいて締めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

講師

自分としては、牛乳の可能性を広げるために、いろんなことにチャレンジしていきたいと思っているんですけど、正直なところ、力もリソースも本当に限られていて、やれることも小さいです。本当は、大手のメーカーさんと連携したいという思いもあるんですが、大きなビジネスとして動いている会社と、新規で何かを始めようとするスタートアップは、すごく乖離があるなと感じています。それは乳業に限らず、売上規模や事業のスピード感などがまったく違います。大企業の新規事業が、どこまで実際のビジネスにつなげられるかというと、成功しているのは数%以下とか、そんなレベルだと思うんですね。それでも、何とか続けていかないといけないと思っています。日本は中小企業がほとんどですし、一方で大手の方々の力って本当にすごいなと感じています。自分は今、広告会社にいながら活動しているんですが、それは、大企業と何とかひもづけながらやっていきたいという思いがあるからです。今回の機会をきっかけに、皆さんと何かしらつながりながら、連携できたらありがたいなと思っています。
本日は本当にありがとうございました。

【出席者】

「ミルクの未来を考える会」委員(50音順)

  • ・チーズプロフェッショナル 大和田 百合香 氏
  • ・グラフィックデザイナー ミルクマイスター(R)高砂 氏
  • ・科学ジャーナリスト 東嶋 和子 氏
  • ・北海道新聞社 編集委員 中村 公美 氏
  • ・産経新聞社文化部 記者 平沢 裕子 氏
  • ・フリーエディター 宮村 美帆 氏
  • ・一般社団法人ヨグネット 代表理事  向井 智香 氏

乳業メーカー広報担当者他

酪農・乳業 専門紙記者

日本乳業協会

【開催日時】2025年10月6日(月) 15時~17時

【会場】乳業会館会議室