「切欠き」はバリアフリー対応容器として、目の不自由な方が、牛乳と他の飲料を区別でき、また切欠きの付いている反対側が開け口とわかるものです。中身が生乳100%の種類別牛乳だけにつけられますが、任意表示のためすべてのメ-カーがつけているわけではありません。
バリアフリー社会実現への取組が進展するなか、農林水産省で平成5~7年度(1993~1995)の3カ年、視覚障害者の食品へのアクセス改善を図るための実態把握・改善手法の検討が行われました。
発表された「飲み物容器に関する不便さ調査」の実態調査では紙パック飲料への不便さが一番多く、紙パック飲料では牛乳と他の飲料との区別を望む声が76.8%と際だって高い回答が得られました。
視覚障害者が、日常の食生活において同じ形の紙パックの中身がわからないことに不便を感じているという調査結果をうけ、業界団体や行政、個人が協力し、検討を続けました。
その結果、2001年から紙パックの牛乳に「切欠き」がつけられるようになりました。この規格はJIS規格(日本工業規格)の「高齢者・障害者配慮設計指針-包装・容器」に基づいたものです。
牛乳紙容器の切欠き
実施基準※
対象商品:種類別「牛乳」のみとする。
識別方法:扇状の「切欠き」を1個とする。
識別規格・位置:「切欠き」の半径Rは2.5mm又は6.5mmとし、開口部の反対側とする。
対象容器:500ml以上の紙パック(家庭用・屋根型容器)とする。