平成23年度牛乳等衛生功労者表彰式を開催
牛乳衛生の向上と乳業界の発展のために貢献
厚生労働省と一般社団法人日本乳業協会共催による平成23年度牛乳等衛生功労者表彰式が11月18日(金)、東京・千代田区のホテルグランドパレスで開催され、厚生労働大臣表彰状、一般社団法人日本乳業協会会長表彰状並びに会長感謝状の伝達が行なわれました。牛乳等衛生功労者表彰式は旧社団法人全国牛乳協会当時の昭和38年から開催され、今回で44回目となります。
式典には来賓として農林水産省牛乳乳製品課の渡辺裕一郎乳製品調整官をはじめ財団法人食品産業センターの西藤久三理事長、社団法人日本酪農乳業協会の高野瀬忠明会長、社団法人全国牛乳流通改善協会の松尾和重会長、日本輸入チーズ普及協会の大塚義幸会長、全国牛乳容器環境協議会の中嶌賢治会長を迎え、厚生労働省から三浦公嗣食品安全部長、滝本浩司監視安全課長、山岸武志監視安全課課長補佐、また、当協会から正副会長並びに都道府県会員も加わり、盛大に行なわれました。
この日の受賞者は厚生労働大臣表彰が1名、会長表彰は牛乳等衛生功労者が6名、会長感謝状が7名の合計14名。受賞者を代表して池部美好氏(興真乳業株式会社 取締役事業統括兼工場長)が謝辞を述べました。
表彰式典終了後、祝賀会が開催され、農林水産省荒川隆畜産部長をはじめ関係官庁、乳業関係者が出席し受賞者を称えました。
平成23年度厚生労働大臣表彰者並びに牛乳等衛生功労者等表彰者
- 厚生労働大臣表彰<食品衛生(牛乳衛生)功労者> -
- 千葉県 池部 美好 興真乳業株式会社 取締役事業統括兼工場長
- ※前列主催者(白リボン) 厚生労働省、一般社団法人日本乳業協会
小宮山洋子厚生労働大臣ご挨拶
牛乳等衛生功労者表彰が開催されるに当たり、一言ご挨拶させていただきます。
はじめに、日本の牛乳や乳製品の食品衛生と品質の向上に長年ご尽力され、今日、その御功績により牛乳等衛生功労者表彰を受けられる方に、心からお祝いを申し上げます。
また、お集まりの皆様にも、日頃より消費者に安全で良質な牛乳や乳製品を安定的に供給するために、HACCP手法による高度な衛生管理手法の導入を積極的に推進されるなど、牛乳等の安全性確保に向けた大きなご尽力に対して、深く敬意を表します。
さて、食品流通のグローバル化や健康意識の高まりなどを背景として、食品の安全に対する国民の関心はますます高まっています。
特に牛乳や乳製品に関しては、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により、原乳から暫定規制値を超える放射性物質が検出されたことを受け、原子力災害対策本部より重点的に検査を実施する品目として挙げられ、引き続き適切なモニタリング検査の実施や結果の公表が必要と考えています。事業者の皆様にも、積極的な自主検査の実施と結果の公表を期待しています。
また、幸いにして、近年、牛乳や乳製品に関する大規模な食中毒事件は発生していませんが、食品の安全性確保に対する国民の関心の高まりもあり、食品関連事業者や行政による一層の取り組みの強化が求められています。
今日、表彰を受けられた方には、これを契機に更なるご活躍を期待するとともに、ご出席の皆様にも、お一人お一人の意識の向上と日頃の取り組みにより安全で良質な牛乳や乳製品の提供を通じ、日本の乳業の健全な発展と食品衛生の向上にご尽力いただくよう、改めてお願いいたします。
最後に、お集まりの皆様の今後益々のご活躍とご健勝をお祈りして私の挨拶といたします。
(厚生労働省 三浦食品安全部長 代読)
- 一般社団法人日本乳業協会会長表彰<牛乳等衛生功労者> -
- 北海道 山本 正義 株式会社豊富牛乳公社 取締役相談役
- 東京都 市野 文則 雪印メグミルク株式会社 生産管理部 関東生産管理グループ副部長
- 神奈川県 小宮山 功 横浜乳業株式会社 取締役市乳製造部長
- 長野県 波多腰 正寿 株式会社横内新生ミルク 代表取締役専務
- 石川県 堀 初治 株式会社ホリ乳業 代表取締役
- 中 央 浅野 茂太郎 株式会社 明治 代表取締役社長
- 【一般社団法人日本乳業協会 会長感謝状】
- 福島県 木村 謹一郎 木村ミルクプラント株式会社 代表取締役社長
- 茨城県 白井 幸治 トモヱ乳業株式会社 営業部長
- 東京都 後藤 正已 小岩井乳業株式会社 東京工場工場長
- 神奈川県 照井 昭二 雪印メグミルク株式会社 海老名工場
- 長野県 丸山 一男 株式会食品流通システム 信越事業部長
- 愛媛県 大澤 信重 四国乳業株式会社本社工場 次長兼発酵乳第2課課長
- 香川県 橘川 浩 四国明治乳業株式会社 酪農部酪農課係長
- ※前列主催者(白リボン) 厚生労働省、一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会 古川紘一会長ご挨拶
本日ここに、厚生労働省並びに一般社団法人日本乳業協会共催のもと、社団法人日本酪農乳業協会の高野瀬会長をはじめとして、ご来賓各位のご臨席を賜り「平成23年度牛乳等衛生功労者表彰式並びに感謝状贈呈式」が挙行できますことは、私どもと致しまして大変大きな喜びとするところです。
この表彰制度は日本の酪農乳業が飛躍的に伸びた昭和38年度に、当時の社団法人全国牛乳協会時代に開始され、今回で44回目を迎えることができました。このことは、当協会と致しましても大変喜ばしいことであり、厚生労働省をはじめとする関係各省庁のご指導と関係者の皆さまのご協力とご努力の賜物であると、この場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げる次第です。
今回、表彰を受けられます方々、また感謝状を贈呈されます方々は、いずれも各地区協会会長の推薦をいただき、慎重なる審査の上で決定されました。
受賞者の皆様は、永年に亘り、牛乳等の衛生向上に特段のご功績と業界の発展にご貢献された方々ばかりでございます。これまでのご努力に対しまして、深く敬意を表しますとともに、そのご功績を永くたたえ、心よりお祝い申し上げます。
当協会と致しましては、食の安全を確立することが、乳・乳製品の消費拡大の基本をなし、また企業存立の基盤をなすものとして捉え、一貫して品質及び衛生の向上を目指して、HACCPの普及・導入、品質事故防止に向けた各種対策マニュアルの作成、各種ガイドラインの設定などを積極的に推進して参りました。
特に、品質を見極めるうえで風味を重要視する観点から開催をしております「官能評価員養成研修会」や「HACCP講習会」といった各種の衛生講習会を開催するなど、広く会員の衛生知識や技能レベルのより一層の向上を図り、乳業の製造に関する技術者の育成に努めてきております。こうした取り組みを積み重ねることが、乳・乳製品の安全の確保につながるものと確信しております。
私ども乳業者は、日頃よりこのような取り組みをはじめとして「安全な商品を提供し続けることのできる体制の構築」を徹底し、乳・乳製品に対する消費者の信頼確保、そしてそれが安心につながるよう、今後とも努力を積み重ねていくことが大事であると考えます。
本日受賞されました皆様におかれましては、本日の栄誉を契機に尚一層のご研鑽に励まれ、後進の指導・育成など従来にも増して牛乳等の衛生向上と業界発展のため、ご尽力くださいますよう改めてお願い致します。
結びといたしまして、ご来賓をはじめ、ご参会くださいました皆様のご健勝とご繁栄を祈念申し上げ、挨拶とさせていただきます。