平成24年度牛乳等衛生功労者表彰式を開催
牛乳衛生の向上と乳業界の発展のために貢献
厚生労働省と一般社団法人日本乳業協会共催による平成24年度牛乳等衛生功労者表彰式が11月16日(金)、東京・千代田区のホテルグランドパレスで開催され、厚生労働大臣表彰状、一般社団法人日本乳業協会会長表彰状並びに会長感謝状の伝達が行なわれました。牛乳等衛生功労者表彰式は旧社団法人全国牛乳協会当時の昭和38年から開催され、今回で45回目となります。
式典には来賓として財団法人日本乳業技術協会の中瀬信三理事長をはじめ財団法人食品産業センターの西藤久三理事長、日本輸入チーズ普及協会の大塚義幸会長、全国牛乳容器環境協議会の中嶌賢治会長を迎え、厚生労働省から新村和哉食品安全部長、滝本浩司監視安全課長、風間信之監視安全課課長補佐、また、当協会から正副会長並びに都道府県会員も加わり、盛大に行なわれました。
この日の受賞者は厚生労働大臣表彰が3名、会長表彰は牛乳等衛生功労が12名、会長感謝状が6名の合計21名。受賞者を代表して松倉敬明氏(栃木乳業株式会社 取締役会長)が謝辞を述べました。
表彰式典終了後、祝賀会が開催され、農林水産省菅家秀人牛乳乳製品課長をはじめ関係官庁、乳業関係者が出席し受賞者を称えました。
- 厚生労働大臣表彰<食品衛生(牛乳衛生)功労者> -
- 栃木県 松倉 敬明 栃木乳業株式会社 取締役会長
- 東京都 浅野 茂太郎 明治ホールディングス株式会社 代表取締役社長
- 新潟県 塚田 正幸 株式会社塚田牛乳 代表取締役社長
- ※前列主催者(白リボン) 厚生労働省、一般社団法人日本乳業協会
三井辨雄厚生労働大臣ご挨拶
今日、牛乳等衛生功労者表彰式が開催されるに当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
はじめに、日本の牛乳及び乳製品における食品衛生と品質の向上に長年ご尽力され、今日そのご功績により牛乳等衛生功労者表彰を受けられる方に、心よりお祝いを申し上げます。
また、今日お集まりの皆様方には、日頃より、消費者に対する安全で良質な牛乳及び乳製品の安定供給のために、HACCP手法による高度な衛生管理手法の導入を積極的に推進されるなど、牛乳等の安全性確保に向けた多大なるご尽力に対しまして、深く敬意を表する次第でございます。
ご承知のとおり、国民の食生活の多様化や食品の製造・加工技術の進歩、健康意識の高まりなどを背景として、食品の安全に対する国民の関心はますます高まっています。
その一方で、近年の食品流通のグローバル化や多様化等により、食中毒事件は広域化・大規模化する傾向にあります。幸いにして、近年、牛乳や乳製品による大規模な食中毒事件は発生していませんが、安全性確保に向け厚生労働省としても様々な課題に取り組んでいきます。あわせて、食品関連事業者における一層の取組みの強化が求められております。
わが国の乳業の健全な発展と食品衛生の向上に向け、お一人お一人の意識向上と日頃の取組みにより、安全で良質な牛乳及び乳製品の提供にご尽力下さいますよう、改めてお願い申し上げます。
今日お集まりの皆様方の今後益々のご活躍とご健勝を祈念いたしまして、私の挨拶といたします。
- 一般社団法人日本乳業協会 会長表彰<牛乳等衛生功労者><会長感謝状> -
- 【会長表彰】
- 北海道 柴田 満雄 株式会社函館酪農公社 代表取締役社長
- 岩手県 瀬川 初男 大石乳業株式会社 代表取締役社長
- 茨城県 関 信夫 トモヱ乳業株式会社 常務取締役兼営業本部長
- 群馬県 大久保 克美 東毛酪農業協同組合 代表理事組合長
- 埼玉県 嶋崎 孝司 西武酪農乳業株式会社 代表取締役社長
- 東京都 井澤 照介 株式会社 明治 執行役員生産本部長
- 神奈川県 柏木 誠 足柄乳業株式会社 代表取締役社長
- 長野県 丸山 栄次 上小牛乳商業協同組合 専務理事
- 富山県 鍋澤 正夫 となみ乳業協業組合 理事長
- 静岡県 片野 敏和 函南東部農業協同組合 代表理事
- 香川県 赤﨑 孝夫 四国明治乳業株式会社 生産部長
- 中 央 古川 紘一 森永乳業株式会社 取締役相談役
- 【会長感謝状】
- 福島県 鵜飼 和彦 東北協同乳業株式会社 取締役
- 茨城県 佐藤 良二 関東乳業株式会社 製造管理課課長
- 東京都 岩泉 俊男 協同乳業株式会社 東京工場製造課係長
- 神奈川県 黒崎 俊美 雪印メグミルク株式会社 海老名工場品質管理課
- 石川県 廣田 修吾 アイ・ミルク北陸株式会社 常務取締役
- 香川県 香川 富士夫 日本酪農協同株式会社 香川工場長代理兼製造課長
- ※前列主催者(白リボン) 厚生労働省、一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会 中野吉晴会長ご挨拶
本日、厚生労働省並びに一般社団法人日本乳業協会共催により財団法人食品産業センター西藤理事長様をはじめとしまして、ご来賓の皆様のご臨席を賜り「平成24年度牛乳等衛生功労者表彰式並びに感謝状贈呈式」が挙行できますことは、私どもと致しまして大きな喜びとするところであります。
この表彰制度は日本の酪農乳業が飛躍的に伸びました昭和38年度に、当時の社団法人全国牛乳協会時代に開始され、今年で45回目を迎えます。半世紀近くに亘りこの表彰式を開催できますことは、当協会と致しましても大変喜ばしいことであり、厚生労働省をはじめとする関係各省庁のご指導と関係者の皆様のご支援・ご協力、更にはご努力の賜物であり、この場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げます。
今回、表彰を受けられます方々、また感謝状を贈呈されます方々は、いずれも各地区協会会長等のご推薦をいただき、厳正かつ慎重なる審査の上で決定されました。
受賞者の皆様は、永年に亘り、牛乳等の衛生向上に特段のご功績を残され、業界の発展にご貢献された方々ばかりでございます。これまでの並々ならぬご努力に対しまして、深く敬意を表しますとともに、そのご功績を永くたたえ、心よりお祝い申し上げます。
当協会と致しましては、食の安全を確立し消費者の信頼を得ることが牛乳・乳製品の消費拡大の基本であり、乳業者の使命と捉えまして、品質及び衛生の向上を目的としました乳業施設管理体制の強化及び牛乳・乳製品の安全性確保に向けて取り組んで参りました。具体的にはHACCPの普及・導入、品質事故防止に向けた講習会・研修会の開催、各種対策マニュアルの作成、各種ガイドラインの設定などを積極的に推進して参りました。
特に、衛生管理の核となります人材育成につきましては、品質を見極めるうえで重要となります風味に重点をおいた「官能評価員養成研修会」や、品質及び衛生管理のための「牛乳衛生講習会」「HACCP講習会」の開催頻度を高めて実施し、今年度は新たに「牛乳微生物講習会」の開催を追加しました。こうした各種衛生講習会の開催により、広く会員の皆様の衛生知識や技能レベルのより一層の向上を図り、乳業の製造に関する技術者の育成に努めてきております。こうした取り組みを積み重ねていくことが、牛乳・乳製品の安全の確保につながるものと確信しております。
私ども乳業者は、日頃より品質及び衛生管理体制を徹底し、安全な商品を継続して提供し続けることこそが、牛乳・乳製品に対する消費者の信頼を確保し、安心につながることと肝に銘じ、これからも不断の努力を積み重ねていかなければなりません。
本日受賞されました皆様におかれましては、本日の栄誉を契機に尚一層のご研鑽に励まれ、後進の指導・育成など従来にも増して牛乳等の衛生向上と業界発展のため、ご尽力くださいますよう改めてお願い申し上げます。
結びに、ご来賓をはじめ、ご参会くださいました皆様のご健勝とご繁栄を祈念申し上げまして、挨拶とさせていただきます。