第8回定時社員総会・懇親会を開催

去る5月17日(金)、一般社団法人日本乳業協会の第8回定時社員総会・懇親会をホテルグランドパレスで開催いたしました。総会での会長挨拶と懇親会での来賓祝辞を掲載いたします。

【定時社員総会 宮原会長 挨拶】

定時社員総会 宮原会長 挨拶

本日はご多用の中、第8回定時社員総会にご出席をいただき誠にありがとうございます。会員各位には当協会の事業運営に対し、平素より格段のご支援ご協力をいただいておりますこと心よりお礼申し上げます。

それでは、総会開催にあたり一言ご挨拶申し上げます。
日本経済は個人消費に力強さを欠き、輸出や生産の一部に弱さも見られますが雇用・所得環境の改善等もあり緩やかな回復基調が続いております。昨年からの酪農乳業界を振り返りますと、生乳生産については北海道では8月まで前年を上回って推移しておりましたが、9月の北海道胆振東部地震により一時減少に転じました。都府県においては減少傾向に歯止めがかからず、全国の乳牛飼養頭数が2018年は16年ぶりに増加となったものの未だ生乳生産の回復には至っておりません。

一方、牛乳乳製品の消費については、これまで消費を牽引してきたヨーグルトに一服感はあるもののチーズやアイスクリームの需要が引き続き堅調に推移しております。こうした中、国内では昨年後半からの加工食品に続き、本年4月からは牛乳乳製品の値上げが行われ10月には消費税の引き上げが予定されております。依然、消費者の生活防衛意識は根強く生活必需品への低価格志向が続いていることから、今後の消費動向にも注視をしておく必要があります。

昨年4月より、新たな畜産経営安定法の下で生乳流通等の酪農に係る制度が運用されておりますが、現在のような生乳需給がタイトに推移し、しかも制度改正初年度では大きな変化は見られておりません。乳業者の使命は消費者に安全・安心な牛乳乳製品を安定的に供給することと認識しています。新たな制度の運用がわが国酪農乳業の発展に資するものとなるよう引き続き注視してまいります。

一方、国際化の進展ではTPP11(12月)に加え日EU・EPA(2月)が続いて発効され、今後交渉が本格化する米国とのTAG(物品貿易協定)交渉を踏まえ、需要に応じた牛乳乳製品の生産や酪農乳業のより一層の競争力の強化が求められております。
当協会は企業存立の基盤強化を図る上で「食の安全と消費者からの信頼確保」の取り組みを最重要課題と位置付けております。昨年6月には食品衛生法が改正、公布され「HACCPに沿った衛生管理の制度化」がなされました。施行は、公布の2年後となる2020年6月までとなりますが、1年間の猶予期間が設けられることから実際の義務化は2021年6月頃と予想されてはおりますが、準備が急がれます。現在、当協会では他の食品業界団体と同様に主に小規模事業者を対象とした導入の手助けとなるような「手引書」の作成を進めております。3月には「牛乳及び乳飲料」を作成し、その他の製品の手引書についても他の協会とも連携を取りながら引き続き進めてまいります。

本年は酪肉近代化基本方針の5年に1度の見直し時期となっております。具体的には、4月より関係者からのヒアリングが開始されており、乳業関係は、6~7月又は8月頃に実施されると聞いております。当協会では、昨年11月から乳業基本問題検討委員会を立上げ、乳業者としての意見表明の検討を進めております。今後5年10年を見据えた中で、TPP11をはじめとした国際化の進展や主に酪農による「SDGs」「アニマルウェルフェア」「環境への配慮」といった日本の酪農乳業を取り巻く国際環境変化なども踏まえた産業のあり方について、乳業者としての意見をしっかりと国に伝えてまいりたいと思います。

この他にも「災害リスクへの対応」「プラスチック資源循環への対応」「新たな外国人材受入れ制度への対応」「牛乳の風味変化問題」など課題山積の酪農乳業界ではありますが、2019年度の事業推進にあたり、
1:酪農乳業界の共通課題解決と発展に向け、より一層の力を発揮することで当協会のプレゼンスを高めること。
2:協会活動を通して、会員並びに都道府県協会傘下会員との一体感を醸成していくこと。
この2点を重要視点として、事業活動に邁進してまいります。
会員各位のご支援を引き続きお願い申し上げます。

本日は、これより2019年度事業計画書と収支予算書についての報告、並びに2018年度事業報告書案及び決算書案、また本年度の会費徴収等についてご審議いただくこととなっております。慎重審議と円滑な議事進行にご協力をお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。

【農林水産省生産局 富田育稔畜産部長 祝辞】

農林水産省生産局 富田育稔畜産部長 祝辞

日本乳業協会総会懇親会にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。本日ご参会の皆様におかれましては、常日頃、酪農乳業の発展にご尽力いただいておりますことを、この場をもって厚く御礼申し上げたいと思います。

5月1日から新元号「令和」となりましたが、先ほど行われた令和初の総会では会長、副会長の補選案が議題になったとお聞きしました。宮原会長におかれましては、これまでのご苦労に敬意を表しますとともに乳業界の発展にご貢献いただいたことに対し感謝申し上げます。また、西尾新会長はじめ新たな役職に就任されました方々におかれましては、これまでも乳業界においてご活躍されてこられた方々ばかりだと思いますが、今後につきましても更に一層ご尽力賜ることをお願いしたいと思います。
せっかくの機会ですので、酪農乳業に関する幾つかのトピックをご紹介させていただきます。

まず生乳の需給に関してですが、北海道の生乳生産量が対前年でプラスで推移する一方、都府県は減少傾向が継続している状況で引き続き逼迫基調にあるということでございます。農林水産省といたしましては、畜産クラスター事業を活用した施設整備への支援あるいは機械導入への支援、更には性判別精液の活用による優良乳用後継牛の確保などに引き続き取り組んでまいりたいと思います。乳業からもご出資いただいているJミルクの基金とも協調するなどして国内の酪農生産基盤の強化に取り組んでまいりたいと考えております。

次に、本年はいわゆる酪肉基本方針の見直しの年となっております。わが国を取り巻く様々な情勢変化のもと、酪農乳業振興をどの様に進めていくのか、酪農乳業関係者でおおいに議論することが重要だと考えております。現在、食農審の畜産部会におきまして、乳業関係者を含めた関係者からのヒアリングをおこなっているところです。関係者からの忌憚のないご意見をいただきながら酪肉基本方針の見直しをおこなっていきたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

次に輸出の関係でございます。国内で少子高齢化が進んでおりまして、将来にわたり国産畜産物の需要を安定的に確保するためには、今後成長が見込まれる海外市場を積極的に取り込んでいくことが重要であると考えております。農林水産省としましては2020年の東京オリンピック・パラリンピックなどの機会に国産乳製品の質の高さを積極的にアピールしてまいりたいと考えておりまして、JGAPの普及に取り組むとともに、アジア市場をはじめとした海外市場への輸出促進に取り組んでまいります。引き続きご協力をお願いいたします。

話は変わりますが、農林水産省では朝の連続テレビ小説「なつぞら」につきまして、酪農シーンで取り上げられた牛乳あるいはアイスクリーム、更にはバターといった題材を当省のホームページにおいて解説する取り組みをおこなっております。本取り組みにつきましては、インターネットの某検索エンジンでトップニュースにも取り上げられたこともあり、ご好評をいただいているところでございます。「なつぞら」に限らず酪農・乳製品に関する世間の注目が高まっていると思っていますので、今後とも様々な機会を通じまして酪農乳業に関する理解促進を図ってまいりたいと考えているところです。

最後になりますが、本日ご参会の皆様方のご健勝とご活躍、それから今後のわが国の酪農乳業の持続的な発展を心から祈念申し上げ、甚だ粗辞ではありますが、お祝いのことばとさせていただきます。

【厚生労働省医薬・生活衛生局 宮嵜雅則生活衛生・食品安全審議官 祝辞】

厚生労働省医薬・生活衛生局 宮嵜雅則生活衛生・食品安全審議官 祝辞

日本乳業協会第8回定時社員総会懇親会にあたりまして、一言ご挨拶申し上げます。本日お集りの日本乳業協会会員の皆様におかれましては、日頃から食品安全行政の推進にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。また、皆様方が乳・乳製品の衛生水準及び品質向上に精力的に取り組み、わが国の乳業界の発展に寄与されてこられたことに心から敬意を表します。

さて、昨年は15年ぶりに食品衛生法の改正をおこないました。HACCPに沿った衛生管理の制度化、営業許可の見直しにつきましては、これまで厚生労働省の検討会におきまして制度の詳細を検討し、本年4月に取り纏めをおこないました。今後6月頃に政省令を交付するべく現在準備を進めております。また、貴協会においてはHACCP対応のための衛生管理計画の策定支援を目的として、牛乳・乳飲料製造の手引書を作成いただきました。HACCP導入について乳業界においては、これまで20年以上食品業界をリードする形でご尽力いただいており、引き続き円滑な制度の施行に向けてご協力を賜りますようお願い申し上げます。

また、食品用器具及び容器包装のポジティブリスト化につきましては、来年6月の施行を目指して現在審議会等においてポジティブリストに掲載する物質の範囲等の制度の詳細について検討を進めています。

更に、災害時の活用の点でも注目されております乳児用液体ミルクにつきましては、本年3月に承認し販売が開始されています。これまでの貴協会のご協力にあらためて感謝申し上げます。厚生労働省としては、引き続き関係省庁と連携し液体ミルクの適切な情報提供に努めてまいります。

最後になりますが、日本乳業協会の一層のご発展と本日ご出席の皆様方の今後ますますのご活躍とご健勝を祈念いたしましてご挨拶とさせていただきます。

【当協会役員交代のお知らせ】

新任 退任
副会長 有田 真 常任理事 有田 真
監事 川村和弘 監事 岸上克彦