平成27年乳業団体合同新年賀詞交歓会を開催

一般社団法人日本乳業協会をはじめ乳業13団体は1月6日(火)にホテルグランドパレス(東京飯田橋)で平成27年乳業団体合同新年賀詞交歓会を開催し、乳業13団体会員のほか賛助会員、関係官庁、酪農関係者など約1,000人が参集し、新年の祝賀と乳業界の発展を誓いました。
主催者を代表し一般社団法人日本乳業協会川村和夫会長が挨拶し、次いで来賓の方々より祝辞をいただきましたので、以下に掲載いたします。

【一般社団法人日本乳業協会 川村会長 挨拶】

一般社団法人日本乳業協会 川村会長 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
2015年の新春を迎え、乳業関連13団体を代表いたしまして一言ご挨拶申し上げます。
本日は公務ご多忙の中、農林水産省からは原田畜産部長様、厚生労働省からは三宅食品安全部長様、消費者庁からは菅久審議官様、内閣府食品安全委員会からは姫田事務局長様をはじめといたしまして、行政、関係団体等、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜りましたこと、心よりお礼申し上げます。
昨年から日本乳業協会の会長に就任しておりますが、就任以来の感想を簡単にさせていただき、年頭の挨拶にさせていただきたいと思います。

昨年の酪農乳業界はアベノミクスで株高や、あるいは輸出産業の好決算が伝えられておりまして世間一般が好況に沸く中で、残念ながら世間の好況とは若干かけ離れた1年だったと感じております。酪農乳業界の昨年の重大ニュースを見ても生乳生産の長期化、乳製品の供給不安、円安からくる牛乳の価格改定、更にはTPP交渉の継続など様々な大きな課題が新しい年に持ち越されたといった1年ではなかったかと考えております。いずれの課題も私ども酪農乳業の将来を決める重要な課題でありまして、こうした課題に臆することなく立ち向かって、今年こそ克服していかなければならないと強く感じて新年を迎えたところであります。こうした課題を克服していかなければならないという視点から、あらためて目新しいことはありませんが、3点ほどにまとめてお話したいと思います。

まず1点目は、苦しいときほど顔を上げて前を見ようということです。先程申し上げました様々な課題は、酪農乳業にだけ降りかかっている問題ではございません。程度の違いはあっても人口減少や高齢化に直面している日本全体が、あるいは日本の農業が、日本の産業が苦しんでいる問題ではないかと考えております。むしろ酪農乳業は堅調な消費に支えられておりますし、国産牛乳乳製品への信頼は引き続き高い信頼を保っていると考えると、まだまだ恵まれているとさえ考えています。苦しいときは得てして足元ばかりを見て短期的な対応に走りがちだと思います。苦しいときほど顔を上げて日本の酪農乳業を見据えて、前を見て酪農乳業の将来にとって何が必要で何が重要かということをしっかりと見定めて今後の方向性を見出していくことが重要だと考える次第です。

2点目は、酪農乳業が一体となって事にあたろうということです。これも、きわめて当たり前のことでございます。今の課題は消費者の皆様はもちろんのこと、流通業の皆様、また、ご支援をいただいている行政の皆様など業界外の皆様にどれだけご理解いただきご支援ご協力をいただけるかにかかっているわけです。当事者である酪農と乳業が十分な意思疎通を図って一体として、こうした課題に取り組んでいかなければいけないと強く感じているしだいです。

3点目としまして、業界にとりまして「安全・安心」が全ての礎だということです。これは、課題解決にあたっての視点であると同時に、業界として生き残っていくための大きな前提条件だと感じております。乳業として品質向上にいままで以上に注力していくことは当然のことであります。また、今年施行される食品表示法に対しても適切、的確に対応して業界としての信頼性をさらに高めていかなくてはならないと考えている次第です。

結びに当りまして、ご臨席を賜りました、行政、関係団体の皆様のご指導ご鞭撻をあらためてお願い申し上げます。加えて酪農乳業にかかわる全ての皆様のご支援とご協力をお願いするとともに、酪農乳業界の益々の発展とご出席の皆様のご健勝を祈念申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
本年も酪農乳業を宜しくお願い申し上げます。

【農水省生産局 原田畜産部長 挨拶】

農水省生産局 原田畜産部長 挨拶

あけましておめでとうございます。
個人的なことながら昨年の不始末をお詫び申し上げます。変なことはしておりませんが、7月の末にアキレス腱を傷めまして、普段、牛乳乳製品をあれだけ摂っているので骨だけは丈夫なのですが、アキレス腱は弱点でして本日お集まりの方々にもご心配とご迷惑をおかけしましたこと、この場を借りましてお詫び申し上げます。川村会長からリレーを受けて昨今の課題等をお話したいと思います。

正月ですので初夢を皆様見たかもしれません。本当の初夢は元旦だとも大晦日という話もありわかりません。よく言う1「鷹」2「富士」3「なすび」がおめでたい初夢ですが、実は去年から予算も越年しまして来週半ばくらいには補正と当初と決まっていくわけですが、畜産物価格の決定も年を越したものですから、すっきりと仕事を忘れたお正月がなくて初夢的なものも例えれば私的には、1「人」2「餌」3「組織」ということで今年一年を過ごさなくてはいけないと思っています。

まず人の問題ですが、先程会長からも生産基盤の弱体化といいますか生乳生産量が長期的に落ちていると話がありました。これは本日お集まりの皆様にとっても大変大きな問題ですし心配していると思います。いろいろな方に聞きますと後継者がいない、新規参入がなかなか無い、以前のような協業が難しくなってきている。あるいはTPPがあって不安だという話を聞きます。酪農の担い手をどうやってしっかりと育てていくかがないと生乳生産がしっかりとまかなえず昨年末のようなバターの供給不足と思われるようなことが惹起するわけです。まだ予算は固まっていませんが、畜産部は27年度予算に向けて夏の概算要求から大きな予算獲得に動いたのは久しぶりではいかと思います。よく我々は(畜産)クラスターと言っていますが、地域で酪農家、畜産農家を1人にしないで地域全体で支えていこうと、昔は5戸協業という法人につけていましたが、これだけ農家が減ってくると1つの地域で協業法人が難しくなってまいりますと個人であってもリーダーとなる担い手をしっかり育てていく。それも外部組織、乳業会社、餌会社、市町村、農協や企業の皆様など、しっかりプランニングして生産基盤を支える事業を提案しております。予算500億円増と言われている内のかなりの部分がそういった施設整備や機械のリースなどに向けるつもりでいます。補正と当初の2つの手段でそれに近い水準をこれから一生懸命確保するのですが、そうしたことで基盤をしっかり作っていかないと日本の農業を引っ張ってきた酪農業界がこのままで良いのかという問題意識を強く持っているので、これも乳業の皆様と一緒になって生産基盤の強化をしっかりやっていきたいと思っています。今までは個人補助を国の補助ではできなかったが、それを個人の法人を前提としていますが、5戸で集まらなくても育てていく事業にしていますし、色々な事業を組み合わせて集中化したいと思っています。

餌も大事な問題で、ようやくシカゴの相場が冷えてきたにも係らず円安で実際の穀物相場は日本に入ってくるときには非常に高く1月からも配合飼料価格は上がっています。やはり配合飼料価格は輸入穀物によって上下しますし、最近は高値止まりしますので、出来るだけ国産でまかなっていく、これは税金を投じて振興対策を打つということは国土を使った国産の資源を使って生産をまかなっていくことが条件だと思います。今回の事業でも自給飼料をしっかり作っていくことを打ち出していますが、特にお米、去年の食用米の下落を踏まえて各地で稲作農家の方も餌米を作るというムードが高まってきていますし、そうでないと稲作農家も所得を確保できないということが、だんだん浸透してきています。一方で受け入れる家畜の方は豚、鶏は昔から餌米には比較的早く取り組んでいますが、ようやく最近、牛の方でも取り組んでいただいている現場を見る中では配合飼料の約2割を餌米にして餌の価格を下げている酪農家の集団の例もあります。せっかく稲作農家の皆様が餌米を作ろうと言ってくれているので、輸入コーンより安い価格で使える餌米をしっかり使って耕畜連携も含めて、日本に酪農があって良かったというような基盤をもう一度作りたいと思います。

組織については基本的に民間の問題ですので、私ども強制力をもってどうのというわけではないのですが、一方、農協見直しという農林水産省全体の見直しもございます。生乳は指定団体という農協組織の運用によって乳業会社に生乳が運ばれているので農協改革は他人事ではございません。これだけ酪農家が減ると指定団体あるいは農協で様々な合理化をしていただいて農家の負担を減らすことを合わせて行わないといけないと思っています。いま酪肉近代化基本方針という形で3月末までにまとめる方向で整理しています。川村会長にも委員としてご参加いただいていますが、各界のお知恵を拝借して酪農・畜産が自分たちのビジョンを持ち、それを皆で協力して打ちたてていくことを酪肉基本方針でもしっかり示したいと思っていますし、第一弾の裏づけとして27年度の当初予算と26年度の補正予算を獲得、確保したいと思っています。

これだけ立派な食文化ができている乳製品だと思っています。いまだに和食にあわないだとかあぶないとか、ときどき変な言質が飛び交うのですが、最近読んだ本で「人とミルクの1万年」という子供でも読める本で、人と乳製品は1万年も付き合ってきているだと言え、それだけしっかりした食品で安全・安心だから1万年も付き合ってこれたのだと私達は自信を持って牛乳乳製品を皆様に提供していかないといけませんし、会長がお話した安全・安心な製品を責任持って提供することを本日お集まりに皆様にお願いするとともに、国としてもできる限りのことをしたいと思っております。

バターの件でもありましたが、国は日頃から皆様とよく協議をしながら、国産生乳が大事ですが、国民への乳製品供給に決して不安をきたすことの無いように輸入についても的確にアナウンスしながら不安の無いように進めて行きたいと思います。

この一年、またお世話になりますけども、業界の発展を祈念申し上げ挨拶とさせていただきます。

【厚労省医薬食品局 三宅食品安全部長 挨拶】

厚労省医薬食品局 三宅食品安全部長 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
謹んで新年のお祝いを申し上げます。また、本日この賀詞交歓会が盛大にひらかれますことお喜び申し上げます。
皆様方におかれましては、日頃より牛乳や乳製品の衛生管理を通じ、消費者の皆様へ安全で良質な製品の安定供給にご尽力いただいておりますことに、深く敬意を表しますとともに、食品衛生行政にご理解とご協力をいただいていることにあらためて厚く御礼申し上げます。

近年の食品流通のグローバル化や健康意識の高まりを背景として、食品の安全に対する国民の関心は非常に高いものがあります。
厚生労働省といたしましては、これまで科学的知見に基づき必要な基準を設定するなどの取り組みを進めてきたところであり、本年も国民の健康をしっかり守るためにも関係行政機関と連携しながら更なる取り組みを進める所存であります。皆様のご尽力もあり近年乳業において大規模食中毒事件等は発生しておりませんが、国民の皆様からは引き続き牛乳や乳製品をはじめとする食品の安全確保に関する一層の取り組みが期待されております。

この食品の安全確保を進めるにあたっては、原材料から製品までの工程管理による確実な衛生確保が求められております。特にFAO及びWHOによるCODEX委員会が推奨するHACCPに基づく衛生管理は国際的な標準になっており、わが国の衛生管理水準の更なる向上に向けてHACCPの普及推進は重要な課題であります。このため、関係省令を改正し本年4月から「と畜業者等」「食鳥処理業者」が行う衛生管理につきまして、従来の基準に加え、新たにHACCPを用いて衛生管理を行う場合の基準を設けて事業者が選択できるようにしました。

また、HACCPの推進体制についても、本年1月1日には食品安全部にHACCP企画推進室を設置して、その強化を図ったところであり、今後もHACCPによる衛生管理を図り食中毒発生の未然防止等に努めてまいります。

皆様方におかれましては、HACCPによる衛生管理の導入など食品の安全確保に向けて積極的に取り組んでいただいているところですが、本年も引き続き、品質の確保や食中毒発生防止に一層ご尽力いただきますようお願い申し上げます。

最後に、本日お集まりの皆様方の今後ますますのご活躍とご健勝を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

【消費者庁 菅久審議官 挨拶】

消費者庁 菅久審議官 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
このような盛大な会にお招きいただきまして、ありがとうございます。また、皆様におかれましては長年に亘り、表示の適正化にご努力いただきますとともに、消費者政策に対しますご理解とご支援を賜っておりますこと厚く御礼申し上げます。

消費者庁は本年で発足して6年目となります。引き続き、消費者行政の舵取りとして消費者が主役となって安心して安全で豊かに暮らせることができる社会を実現するため、様々な課題に取り組んでいるところです。特に景品表示法をめぐる動きとしましては一昨年秋のホテルや百貨店のレストラン等でのメニュー表示等の食品表示問題を受けまして、昨年、景品表示法が2度改正するに至りました。

まず昨年6月の改正によりまして、コンプライアンス体制を確立して不当表示や不当な景品類の提供を未然に防止するため、事業者が講ずべき表示等の管理上の措置に関する規定が導入されましたほか、国と都道府県によります行政の監視指導体制の強化されたところであります。この平成26年6月改正法は昨年12月から施行されております。

また、11月の改正では、不当表示を行った事業者に対する課徴金の制度が導入されるなど、違反行為に対する抑止力、執行力が強化されることとなりました。この平成26年11月改正法は、公布の日であります11月27日、ここから1年半以内での施行となっています。

このように、景品表示法自体は大きく変わりますが、何が不当表示に当たるのか、また、何が不当な景品類の提供に当たるのかという実態規定については、まったく変わっておりません。この点はご安心いただきまして、これまで通りの考え方で事業活動を進めていただければと思っております。

また、公正競争規約につきましても、2度の改正で変更された点はございません。むしろ平成26年11月改正法に対します参議院の消費者問題特別委員会での付帯決議におきまして不当表示の未然防止を図るための手段として、事業者自らが表示の自主ルールの設定を可能とする公正競争規約制度のより一層の普及を促進することというように、政府に対して求められたところでございます。このことが端的に示していますとおり、業界の自主ルールであります公正競争規約の重要性があらためて認識されまして、その果たす期待は今後ますます高まるものと考えております。

今後とも公正競争規約の周知徹底、その普段の見直しなど日々の取り組みを通じまして表示の適正化を推進することで、消費者からの高い信頼を確保するとともに創意あふれる事業者の方々の利益にも今後ますますご貢献されることを心から期待しております。

消費者庁といたしましても、皆様方の活動を引き続き積極的に支援してまいります。

最後になりますが、私達にとって本年が良い年となりますよう心よりお祈り申し上げ新年の挨拶とさせていただきます。