平成25年乳業団体合同新年賀詞交歓会を開催

一般社団法人日本乳業協会をはじめ乳業13団体は1月8日(火)にホテルグランドパレス(東京飯田橋)で平成25年乳業団体合同新年賀詞交歓会を開催し、乳業13団体会員のほか賛助会員、関係官庁、酪農関係者など約1,000人が参集し、新年の祝賀と乳業界の発展を誓いました。
主催者を代表し一般社団法人日本乳業協会中野吉晴会長が挨拶し、次いで来賓の方々より祝辞をいただきましたので、以下に掲載いたします。

【一般社団法人日本乳業協会 中野会長 挨拶】

一般社団法人日本乳業協会 中野会長 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
2013年の新春を迎え、乳業関連団体13団体を代表いたしましてご挨拶申し上げます。
本日は公務ご多忙の中、農林水産省からは生産局の原田畜産部長様、厚生労働省からは医薬食品局の新村食品安全部長様、消費者庁からは神宮司審議官様、内閣府食品安全委員会からは姫田事務局長様、をはじめといたしまして、行政、関係団体等、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜りましたこと、心よりお礼申し上げます。

東日本大震災発生後、二度目の新春を迎えますが、今なお多くの方々が不自由な生活を強いられており、震災被害からの復旧・復興も、いまだ道半ばの状況です。あらためて、年の初めに1日も早い復興を願うばかりでございます。
酪農乳業におきましては、放射性物質の除染や汚染堆肥問題、風評被害等、解決しなければならない課題が依然として残っています。12月に政権が変わり、経済や外交等、様々な課題に対する積極的な施策がとられるようですが、震災復興施策の推進が最優先の課題であります。そして、震災復興施策が、日本経済全体が元気になる原動力になればと思っております。

日本経済にとって、震災復興が最優先課題と申し上げましたが、昨年の日本経済は、復興需要も貢献し、前半は、緩やかな回復に向かい、2%程度のGDP成長が期待されておりました。完全失業率は5月以降4%台前半まで改善し、有効求人倍率も上昇基調にはありますが、欧州債務危機や中国経済の減速等による世界景気の低迷、円高、長引くデフレによる国内市場の成長鈍化等により、7-9月のGDP成長率はマイナス0.9%に転じてしまい、足下の景気減速感は高まりました。
昨年7月には、1.グリーン(エネルギー、環境)、2.ライフ(健康)、3.農林漁業(6次産業化等)を重点分野とした日本再生戦略が示されております。今後、新政権の下でも、日本経済再生本部において、1.日本産業再興、2.国際展開、3.市場創出の3つの分野の成長戦略を6月までに検討・策定するとの報道もあり、経済財政諮問会議との連携で、積極的な経済対策による日本経済の再生・成長が期待されます。日本全体の経済の好転は、消費の刺激、内需の拡大にもつながりますので、酪農乳業界にとってもプラスになるものと思います。

酪農乳業界に目を向けますと、昨年は、生乳生産基盤の回復と生乳増産を目指して、中央酪農会議では向こう3年間の増産型計画生産を決定していただき、乳業者も乳製品向けの乳価アップに合意しました。配合飼料の高騰や輸入乾牧草の価格アップ等、厳しい酪農経営環境の中ですが、生産者の皆様のご努力により、生乳生産量は増産基調にて推移しました。
昨年の酪農乳業界10大ニュースのトップに、「生乳生産が回復傾向、年間で9年ぶりに増産見通し」が選ばれたということは、生産回復を願う酪農乳業界の思いの強さと、結果が伴いつつあることへの安堵と更なる期待の現れではないでしょうか。
2番目にも「発酵乳が1月から需要増、生産量は過去最高を更新」という明るい話題が選出されており、新しい年のスタートに当り、成長への期待が膨らみます。

一方、様々な商品の原料となるバター・脱脂粉乳の需給問題は、昨年は2,000トンのバターが追加輸入され、最需要期も混乱無く必要量の供給をすることができました。国産の乳製品の需要が減退しないよう、そして、日本の酪農乳業基盤が弱体化しないよう、こうした官民が連携をとった対応を引続き取組んでまいりたいと思っております。

今年も、需要が供給を上回る構造は変わらないと予測されておりますが、国産の乳製品の需要を守り、日本の酪農乳業の基盤を維持するためには、需要の安定・消費の拡大が大切です。消費を拡大する上では、供給・品質・価格という3つの安定がポイントとなります。供給という点では、生乳生産量の拡大の他、季節偏差やタイムラグを埋める輸入等に関する早目のアナウンスによる需要者の不安払拭が重要です。そのことが供給と価格という二つの安定をもたらし、国産乳製品の需要減退に歯止めをかけることにつながります。
また、生乳需給が短期間で変動する状況の中で、国産乳製品の安定供給に向けて、平成24年度は「生産者需給調整機能強化対策」が導入され従来からの需給調整を補完する機能となっています。平成25年度予算の概算要求に含まれています通り、引き続きの実施をお願いするところでございます。

品質については、関係各位のご努力により、昨年は大きな事故等の発生はありませんでした。一方で、放射性物質問題につきましては、未だ風評被害が残っております。品質は安全・安心の基礎であり、酪農乳業界をあげて、記帳記録の徹底や定期検査、そして、エビデンスに基づく丁寧かつ粘り強い説明を継続して行い、放射性物質風評被害への対応に取組んでいきたいと思っております。
また、栄養成分表示の義務化や原料原産地表示等、新食品表示制度の立法化が進められていますが、昨年の食品表示一元化検討委員会の内容を踏まえ、消費者と事業者の双方にとって、有益かつ実用的な制度となることを期待する次第です。

さて、こうした状況を踏まえて、今年も酪農・乳業に携わる各団体が様々な課題解決に向け取り組みを推進して参りますが、このような難しい時代においては、酪農乳業に関わる各団体が連携して、効率的かつ効果的な取組みを進めていくことが大切であります。
ちなみに、今年の日本乳業協会の活動の柱は、

  • 1)品質の安全性の向上による消費者の安心・信頼の確保
  • 2)牛乳・乳製品の普及啓発と需給の均衡
  • 3)国際化進展への対応
  • 4)環境・リサイクル対策の推進
  • 5)乳業事業の改善と合理化の推進

の5つとなっています。
品質と需給につきましては、触れさせていただきましたので、他の関連事項ついて若干述べさせて頂きます。

一つ目は、国際化についてです。
TPPについては、政権与党は、選挙公約では、「聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加には反対」としていましたが、自公連立合意では、「国益にかなう最善の道を求める」としています。私どもとしましては、平成22年11月に示された「包括的経済連携に関する基本方針」に基づき、農業や食品産業に関わる者が将来展望を描くことのできるビジョンや政策をしっかりと議論し、国民の合意の後に、参加等の方向性が定められるのが道筋と思います。新政権の取り組みを注視して参りたいと思います。

二つ目は、環境についてです。
社会的責任への関心も高まってきており、日本乳業協会の活動の柱の一つとして従来以上に重点を置いて取り組んで参りました。牛乳パックの回収については、50%以上を目標としており、今年は、目標達成に向けて地域における回収力を高める取り組みに力を入れて参ります。また、昨年10月より、いわゆる1/3ルール等の商習慣に関する「食品ロス削減のための商習慣検討ワーキングチーム」にも積極的に関わってきております。日本の酪農乳業が持続的に発展していくためには、エネルギーを含む環境問題は、酪農乳業に関わる者すべてにとって、共通の重要テーマと認識しております。

その他、乳業事業関連では、震災により農林水産省様から提起されました3つの課題について、短期的課題である震災発生時等の安定供給体制に軸足を置き、1.工場稼働、2.共通包材使用、3.育児用粉ミルク備蓄の3分科会を立ち上げ、議論を重ねて参りました。
3月末には取り組みの方向性を確認し、次年度以降は実行に向けた議論を継続していきたいと考えています。

もう一つ酪農乳業界の大きなイベントである、ワールド・デイリー・サミット2013が、今年の秋に横浜にて開催されます。世界の酪農乳業に関する取り組みを知ると共に、1世紀にも満たない短い期間に、牛乳・乳製品を国民生活に欠かせない産業に発展させた日本の酪農乳業の素晴しさを世界の人々に知っていただくまたとない機会であると思います。現在、国際酪農連盟日本国内委員会を中心に、関係団体等が連携し準備を進めています。このサミットを何としても成功させるためには、酪農乳業界をあげて、もう一段の取り組み強化と皆様のご協力、また、行政のご支援が必要と考えております。この場を借りまして、是非とも皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げます。

今年は巳年(みどし)です。
十二支(じゅうにし)の“巳(み)”は、植物に種子ができはじめる時期、また、草木の成長が極限に達して、次の生命がつくられ始める時期を表している、とも聞きます。
酪農乳業界においても、関係者が協力して知恵を出し合うことで、新たな成長の種をつくり、また、従来からの取り組みについては、その成果が十二分に高まり、酪農乳業界の更なる発展につながっていくことを期待したいと存じます。

結びに当りまして、本日、ご臨席賜りました、行政、関係団体の皆様のご指導ご鞭撻、及び会員・賛助会員各位、マスコミの方々をはじめ、全ての酪農乳業にかかわる方のご支援とご協力をお願するとともに酪農乳業の発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

【農林水産省生産局 原田畜産部長 挨拶】

農林水産省生産局 原田畜産部長 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
ご紹介いただきたした畜産部長の原田でございます。この乳業合同賀詞交歓会は、本当に壮観です。立錐の余地もないほど皆様が集まっていらして、業界の力を肌で感じる会合だと思っています。新聞報道でご存じのとおり24年度の補正予算と25年度の当初予算の15ヶ月予算ということで作業をしておりまして生産局長は朝から党の部会へ行っておりますので、私が代表してご挨拶を述べることになります。

政権交代が年末にありましたので、かなり不安がありながら作業を進めてまいりましたけど、補正予算あるいは当初予算ともかなり刺激的な生産意欲を湧かせていただけるような予算にもなろうかと思いますし、不安定な経営環境を少しでも安定させるための一つの道筋が描けるのではないかと思っております。1月末までには当初予算を含め姿を示せると思います。

そうした中で、林大臣より12月に訓示をいただきました。大きく3点ございまして

  • 1)農業は日本の国の基であること
  • 2)農業は食の世界ということで潜在的な力があるので、その為に攻めの姿勢で農業政策を行ってほしいということ
  • 3)農林水産省はチームとして働いていく、グループというのは同じ人が集まったものがグループかもしれない。チームというのは色々なポジションを守る、あるいは打順により打つ人が集まって力を発揮するので、チームとして力を発揮してほしいということ

同じ事がこの酪農乳業界では言えるのではないかと思います。
最初の農業は国の基であるといったとおり、酪農は本当に国の基であると考えています。土地利用型農業の大きな柱として長年支えていただいています。
又、攻めの農業を展開する、大変な潜在力があるということについては、本日お集まりの皆様が色々な商品開発を行っており、最近は機能性の開発が注目を集めています。商品開発で絶えず新しいニーズを掴んでいただいて需要を拡大するためにご努力されている、これには潜在力があり、まだまだ伸びるものと思います。
最後にチームであること。私は役所に入り最初に「生・処・販」という言葉を覚えたのが、まさにこの乳業界でございました。酪農乳業界は昔から生産・処理・販売がチーム一丸となり国民のための安心・安全の乳・乳製品を供給してきました。それは美味しい乳・乳製品の供給、又、非常に健康に良い乳・乳製品の供給をしてきていただいております。本日のこの合同新年会もまさにチームが一丸となって新年の誓いをする場だと思いますし、是非とも私達もその中に入れていただき新しい一年を素晴らしものにしたいと考えています。

一方で、中野会長のご挨拶にありましたとおり、まだまだ福島をはじめ東北の復旧・復興は緒に就いたばかりです。特に酪農につきましては警戒区域をはじめ故郷を追われ未だに地域に戻り酪農生産が出来ない農家の方々がいっぱいおります。
昨年、モデル的なパイロット的な協同牧場が誕生して生乳生産をしておりますが、福島県の方では続けてこのような形で散り散りになった酪農家の方が戻って経営を続けることが出来る1つの核を作ってもらう方向で整理しておりますし、私達も復旧・復興予算を通じて是非ともそういった形で応援をしたいと思っています。そうして酪農家の方が生まれ故郷に帰って再開できることが本当の復興だと思っていますので、そちらに向けても進みたいと考えています。
その中で、会長からもまだまだ風評被害があるという話があり、私もそう思いました。原発事故直後はデータが無かったこともあり一概に風評被害ではなく政府が色々なデータを開示し乳製品、畜産物の安全性をもっとしっかり説明することが第一だと思っていました。ところが、これだけデータが出てきていてもエビデンスが出てきても未だに風評被害が収まらない。これはまさに風評ではないかと思います。そうは言っても今も地道に生産し、検査をして公表しています。そして、その中身を説明することを通じてでしか消費者の理解を得られませんし、私達もそういった消費者の理解を得るために作業をしたいと思います。その事が、先程申しました福島に酪農家の方が戻れる大前提だと思っています。

新しい年に新しい政権で色々な意味で前向きな対策を打ち、経営環境が厳しいことは承知しておりますが、チーム一丸となって乗り越えていければと思っております。

実は、巳年ということで色々調べてみたらミルク蛇というのがいるそうなんです。ご存知でしょうか。最初は白い蛇かと思ったのですが写真を見ると赤と黄と黒の斑模様の蛇なんですが、何故ミルク蛇なのかを見ると牛舎の中に入っていく姿を見て農家の方はミルクを飲みに来ていると思い込んで名付けたそうです。ところがミルク蛇はミルクを飲みませんが、牛舎に入りネズミを食べて牛を守っているということだそうです。
何かにつけ乳・乳製品を消費していただくことを思いながら、又、ミルク蛇のように酪農家の生産基盤をしっかり守りながらこの一年を進めてまいりたいと思いますし、皆様方と色々な形でご相談しながら長期的な課題についても整理していきたいと思います。
本日はありがとございました。

【厚生労働省医薬食品局 新村食品安全部長 挨拶】

厚生労働省医薬食品局 新村食品安全部長 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
只今、ご紹介いただきました厚生労働省の新村と申します。本日この賀詞交歓会が盛大に行われていること、心からお祝い申し上げます。
乳業界の皆様方におかれましては、日頃より製品の適切な衛生管理を通じて消費者の皆様へ安全で良質な牛乳・乳製品の提供にご尽力いただいておりますことに、あらためてこの場をおかりしまして深く敬意を表する次第でございます。

食品中の放射線物質対策ですが、昨年4月から放射性セシウムの新基準値が定められました。皆様もご承知のとおり牛乳につきましては、子供の摂取量も多いということでより一層の安心・安全という観点から1kg当たり50ベクレルという非常に厳しい基準値となったところでございます。
昨年4月以降、牛乳につきましては既に1,700件以上の検査が行われおりますが、幸い基準値超過例は1例もないという状況であり、これも原乳の生産段階から牛乳の製造段階に至る関係者の方々のご努力の成果と考えているところです。

食品の製造、加工段階での衛生的配慮は著しく向上していると考えておりますが、一方で近年の食品流通の多様化などによりまして食中毒事件は広域化、大規模化する傾向にあります。この冬はノロウイルスの流行がかなり多くありまして、2006年のシーズン以来の流行となっております。色々な食品関係業者、レストランでも集団的感染が起きています。
幸いにして近年、乳業に係る大規模な食中毒事件等は発生しておりませんが、食品関連事業者の皆様や行政における食品の安全確保に関する一層の取り組みが強く求められております。

乳業界におかれましては、HACCPシステムによる高度な衛生管理手法を積極的に導入されるなど、牛乳等の安全性確保に積極的に取り組まれていると承知しております。厚生労働省といたしましてもHACCP制度の普及・推進などに努めてまいりますので、皆様方につきましてもこの手法を基本とした自主衛生管理手法を確実に実施するなど、引き続き牛乳・乳製品等による食中毒の発生防止に努めていただくよう、お願い申し上げます。

あらためて申し上げるまでもありませんが、安全で良質な牛乳・乳製品を消費者の皆様にお届けいただくことは、消費者の方々に対してその魅力を伝えていく上で前提となるものでございます。引き続き、徹底した衛生管理と品質確保の取り組みを通じて、消費者の方々にも安心して商品を購入していただけるよう、より一層の取り組みを進めていただきたく、お願い申し上げます。

最後になりますが、本日お集まりの皆様方の今後ますますのご活躍とご健勝を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

【消費者庁 神宮司審議官 挨拶】

消費者庁 神宮司審議官 挨拶

新年あけましておめでとうございます。
本年もこのような場にお招きいただきまして、重ねて御礼申し上げます。

消費者庁は昨年8月に阿南新長官を迎え、消費者団体出身の長官の下、新たな体制に移行したわけですが、長官より日頃から指示を受けていることは消費者行政というものは、すなわち現場であり、現場とはすなわち地方であると、度々指示を受けているところでございます。
更に、新大臣を迎えまして、新大臣は福島の方でございまして、地元紙の報道等を目にする機会も増えたわけですが、大震災の問題につきましても、まさに現場の問題であると実感しております。私どもといたしましても大臣と長官の思いというものを踏まえて、現場すなわち地方とのコミュニケーションをより一層充実させていく事を肝に銘じなければならないと思っているところです。

さて、先程、中野会長のご挨拶の中でも食品表示一元化の話がありました。私は元々執行担当の審議官ですので、違反事件の調査を行うのが主な仕事ではありますが、1年半前の就任と同時に食品表示一元化に関するチーム長を合わせて命じられたところでございまして、1年半近く食品表示一元化の問題に取り組んでまいったというところでございます。したがいまして、新年のご挨拶の中ですが簡単に触れさせていただきたいと思っています。

この問題につきましては、消費者基本計画において食品表示の一元的な法律について平成24年度までに法案提出を目指すという事が既に決定しているところです。したがいまして食品表示の一元化というのは私にとってはもちろんの事ですが、消費者庁にとっても本年度の重要課題と位置付けているところです。
中野会長の話の中でもありましたとおり、昨年8月に食品表示一元化検討会で有識者の先生方に一元化に向けた基本的考え方と提言を報告書という形で取り纏めていただいたところです。さらに、昨年11月に報告書の考え方を踏まえた新制度のイメージを公表して、ご意見を伺ったところです。何故、報告書とは別に公表したかといいますと、新食品表示の制度というものについては、法律で定める骨格の部分と、それ以外の下位の法令、それは告示という形になっていくかと思いますが、そういった告知レベルで定めるべき表示の具体的な基準というものの2つから成っています。
私ども今現在作っておりますのは、法律すなわち食品表示制度の骨格となる部分になります。そういったものについて、どの様なものが法律で定める事項であり、どの様な事項がそれ以外の下位の法令で定められるようなものなのかを明らかにするためにイメージの公表を行ったわけです。現在、その公表に対するいただいたご意見の取り纏めを行っているところですが、そのような取り組みをしてまいりましたのも、食品表示というのは国民にとって関心の高い制度でございますので、法律の立案過程での透明性確保が非常に重要であるということを感じていることが理由になっているわけです。現在、そのような観点から法律の方の策定作業をしております。

先程、事業者の方を含めて関係各位にとって有意義な制度となるようにという話がありました。その為に重要なことは、食品表示によってどの様な情報を確保するかということを考えるにあたり、その情報を求める消費者がいるわけです。その消費者にとっては情報が提供される事はメリットなわけですが、表示に係るコストの負担というものは、情報を求めない消費者を含めた消費者全体の負担になってくるわけです。その意味で消費者の中で生じているメリット・デメリットの比較を行っていったうえで表示制度の中身を考えていかないといけないわけです。
昨年この賀詞交歓会の懇談の中で一部の方に直接申し上げたのですが、事業者の方もそういった表示が実行可能であるかだけではなく、議論の仕方として事業者にとって生ずる負担が最終的に一般消費者全体にとってどうなのかと、そういう意味でどうバランスしていくのかという観点で消費者にとってのメリット・デメリットを比較衡量する観点に立った議論を事業者の方にもお願いしたいところでございまして、その事はこの場においてもお願いしたいところです。

食品表示一元化の話ばかりになってしまいましたが、先程申し上げましたように私の元々の担当は基本の制度の運用の方でございます。景品表示法あるいはそれに基づく公正競争規約というものの現行制度の運用になります。そういった現行制度の運用面についても、表示の適正化というものに引き続き取り組んでまいりますので、関係団体の方々のご協力を本年もお願いしたいと思うところでございます。

最後になりましたが、乳業各団体の一層のご発展と、ご出席の皆様の今年一年のご多幸をお祈り申し上げて新年の挨拶とさせていただきます。