原子力発電所事故による牛乳・乳製品への影響に関して

この度の東日本大震災に被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

福島第一原子力発電所事故により、消費者の皆様からは、安全性に関し多くのお問い合わせをいただいております。牛乳・乳製品については、安全性が確認された生乳のみを使用しておりますが、本件に対する基本的な考え方をQ&Aの形で取りまとめました。

Q1.
牛乳・乳製品の原料となる生乳や牛乳・乳製品は安全なものですか?
A1.

生乳は、自治体が放射性物質の検査を行っており、暫定規制値を超えた地域の生乳は出荷できないことになっています。したがって流通している生乳の安全性は確保されていると考えます。安全が確保された生乳のみが乳業会社に送られ、牛乳・乳製品が製造されることから、市販される製品も安全です。

Q2.
牛乳・乳製品の放射性物質暫定規制値はいくらですか?
A2.

食品衛生法による牛乳・乳製品の暫定規制値は以下のとおりとなっています。この規制値は海外の規制値と比較しても、十分な安全性が考慮された水準となっています。
放射性ヨウ素131I:300Bq/kg
(乳児用調製粉乳および直接飲用に供する乳は100Bq/kg)
放射性セシウム(134Cs+137Cs):200Bq/kg

詳細は下記へアクセス願います。
▼厚生労働省ホームページ
食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取り扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017tmu.html

Q3.
生乳の放射性物質の検査の実施状況と結果はどうなっていますか?
A3.

自治体で行われている生乳に対する検査の実施状況と結果は、厚生労働省等により取りまとめられ発表されています。最近の検査結果ではほとんど検出されていません。検査値が規制値を超えた場合は出荷制限などの対応がとられます。

詳細は下記へアクセス願います。
▼厚生労働省ホームページ
食品の検査結果まとめ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001cet8-att/2r9852000001cexa.pdf
▼農林水産省ホームページ
原乳中の放射性物質の検査結果について
http://www.maff.go.jp/e/seisan/milk_inspection/milkinsp.html
▼福島県ホームページ
福島県農産物の検査結果
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=23692
▼茨城県ホームページ
茨城県農産物の検査結果
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/index25.html

Q4.
生乳はクーラーステーション単位で検査が行われているとのことですが、何故クーラーステーション単位での検査なのですか。薄められることはないのですか?
A4.

生乳は、酪農家からタンクローリーで集められ、クーラーステーションと呼ばれる冷蔵保管施設にいったん保管されます。ここから乳業工場に出荷され、牛乳・乳製品が製造されます。このため、放射性物質の検査は、各酪農家単位ではなく、このクーラーステーション単位で行われることが適切です。また放射性物質は広範囲に飛散するのに対して、クーラーステーションに搬入されるものは比較的狭い地域の生乳であり、その地域内の酪農家毎の差は少ないことから、薄められることにはなりません。

Q5.
放射性物質汚染の生乳が他の地域に送られ、放射性物質が薄められて使用されていることはありませんか?
A5.

現在生乳は定期的に検査が行われ、検査結果も放射性物質はほとんど検出されていません。生乳の需給調整のため、生産量の多い地域から少ない地域に搬送して混合使用することは、原発事故の前から通常の作業として行われているものです。放射性物質がほとんど検出されない生乳を混合使用したとしても薄められることにはなりません。

Q6.
生乳の検査頻度について教えて下さい
A6.

自治体により違いがありますが、出荷制限が行われた福島県、茨城県では1週間ごとに検査を実施していました。その理由は行政による大気中の放射線量(毎日測定・公表)の変化などから、1週間程度が適切であるとされたためです。しかしながら、現在の検査結果が暫定規制値を大きく下回り、低い値で安定していることなどの理由により、2週間毎の検査となりました(原子力対策本部6月27日発表)。なお現在立ち入り禁止区域及び計画的避難区域を除く全ての地域で出荷規制は解除されています。

Q7.
牧草の放射性物質汚染が、生乳の品質に影響することはありませんか?
A7.

原発事故による放射性物質汚染リスクがある地域では牧草の放射性物質が定期的に検査されています。それに基づき酪農家等に対して「汚染した牧草等の飼料(暫定許容値放射性セシウム300Bq/kg以上のもの)を給与しないよう」、「放牧はやめて畜舎内で飼育する」などの注意・指導が行われています。これに従って適切に飼養管理が行われれば、放射性物質に汚染された飼料が給与されることは無く、生乳も汚染されることはありません。

詳細は下記へアクセス願います。
▼農林水産省ホームページ
牧草中の放射性物質の調査結果について
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/syouhi/bokusou_kensa.html

Q8.
生乳の原産地表示が無いのはなぜですか?
A8.

牛乳・乳製品については、「乳業工場の所在地」または「製造所固有記号」が、表示義務になっており、生乳の原産地については表示項目とされておりません。また、乳業メーカーの各工場に搬入される生乳の生産地域については、季節によって生乳生産量が変化することなどから流動的であるため、産地名を商品名に含んでいる商品を除き製品に表示することが難しいのが実情です。ただおよその生産地域については乳業会社が把握しています。

Q9.
製品段階での放射性物質検査は行わないのですか?
A9.

国や自治体の指導により安全が確保された生乳のみが乳業会社に送られ、牛乳・乳製品が製造されています。したがって、全ての製品の安全は確保されており、製品段階での放射性物質検査は必要ありません。