トランス脂肪酸とは?

消費者相談室への相談事例

最近、パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物、乳製品などにトランス脂肪酸が含まれていると聞くことがありますが、トランス脂肪酸とはどのようなものなのですか?

トランス脂肪酸とは、脂質の構成成分である脂肪酸の一種です。トランス脂肪酸は、牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中に含まれている天然由来のものと、常温で液体の植物油などから半固体又は個体の油脂を製造する加工技術の一つである「水素添加」によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどに含まれているものがあります。
トランス脂肪酸の摂取量が多いと、悪玉コレステロールが増えて善玉コレステロールを減らすことから冠動脈疾患などを増やすリスクが報告されています。WHO(世界保健機関)では、これらのリスクを低減し、健康を増進するための目標として、トランス脂肪酸の摂取を総エネルギー比1%未満に抑えるよう提示しています。

<トランス脂肪酸の平均摂取量(エネルギー比)※>
アメリカ:2.2%
日本:0.3%
※食品安全委員会「食品中に含まれるトランス脂肪酸」評価書(2012年)より

上記のように、大多数の日本国民のトランス脂肪酸の摂取量は、WHOの目標値を下回っています。脂質に偏った食事をしている人は、留意する必要がありますが、通常の食生活では、健康への影響は小さいと考えられます。また、食品中のトランス脂肪酸を低減すると、飽和脂肪酸の含有量が増加する傾向があり、飽和脂肪酸については、摂取目標量の上限(エネルギー比7%)を超える性・年齢階級があることに留意が必要と考えます。
脂質自体は重要な栄養素でもありますが、近年は、食生活の変化により脂質の摂取過剰が懸念されており、トランス脂肪酸だけを必要以上に心配せず、脂質全体の摂取量に十分配慮し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

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